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平等主義者は何でもする  作者: 銀野辺
全ての始まり
4/7

不信の夢

学校に着いて自分の席に行き授業を受ける準備をした後誰かと話そうと賑やかなクラスを見渡したとき突如睡魔に襲われた。

睡眠薬など使用したことなどなかったが多分使用したらこんな感じに眠くなるんじゃないかと思うほどの突然の睡魔に勝てず俺は机の上で寝てしまった。



次に気づいたのは教室に一人でいる自分が見えたときだった。

普通に考えても自分の姿が見えるだなんて鏡などなければ不可能だ。

つまりこれは夢なんだなと思うまでそこまで時間はかからなかった。

いつも夢の中で夢だと気付いて時はほとんど意味がないのだが今はそのいつもとは違った。

夢の中なのに妙に意識がはっきりしている。


「そうか、今朝の夢も確か•••!」

今朝の夢も確か教室に一人だった!

てことはこれはその夢の続き?

なんてことを考えていてふと大切なことを思い出した。


「そうだ、夢から覚める瞬間に誰かの声が•••」

「呼んだ?」


俺の独り言に反応した妙に馴れ馴れしい声の主を方を見ると•••

そこには男が立っていた。







「うわぁぁぁ!?」

「夢だからって情けない声を出すんだね、君は」


夢の中では良くあることかもしれない。

知らない人が出てくれるなんてよくあることだ。

でも目の前に立っているこの男は知りあいのような雰囲気がありなおかつ何かによる恐怖があった。


「君が思っていることはお前は誰だ!だろう? でも時間の無駄だからそれは省くよ」 と男はやれやれだなというポーズをとりつつ言った。


「僕は君の劣等部分を埋めにきたんだ。安心しなよ。」

何を言っているんだ?と聞こうとしても声がでない。だけど今分かることはただ一つ。


これはただの夢なんかじゃない!

根拠なんて無いし夢なんだから何でもありだよと思おうとすれば思えた。

でも心の中からドバドバ溢れるこの不安だけは異常だった。


「今日のノルマは君で終わりだ。区別をするために例のマークを入れるよ」


その言葉と共にまた俺の意識が薄くなっていく。

結局情けない話この奇妙な夢の中で俺が出来たことなんて男の話を聞けただけだった。








ガタッ!!

その大きな音に俺は意識を取り戻す。

机に顔を伏せて寝ていたらしく顔上げるとたくさんの目線が俺を見ていた。

「おい、山田ー、授業中に寝るんじゃないぞ!!」

「は、はい!すいません」

突然怒られたので反射的に謝ってしまったがその時に奇妙だと気づいた。

すでに授業は3時間目だった•••

あり得ない。

いくら寝ていたとはいえ3時間目まで起こされないなんてあり得ない!

そしてもう一つ。


周りからの視線が異常なほどに不快だった。

別に睨んでるとか変な風に見てくるとかじゃなくて•••


分かりやすく言い直すとするならこの言葉がピッタリ合う。


信じることが出来ない視線。

みんな同じような顔をしているようで俺には区別がつかなくなっていた。


俺はこの日を境に人のことを信じることが出来なくなってしまった。


そろそろちゃんと名前のあるキャラが出てきます

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