表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

Sさん

私はひたすら学校に向かって走った。

英語教師の彼と出会った時に感じた、「恋」と言う名の名前しかわからない不思議な感情を胸に抱きながら。


「はぁ……はぁ……」

おそらく5分ほどの時間、走っていただろう。

ここが私が通う中学、市立x中学校だ。

大勢の新入生で、運動場が隠れるほどに賑わっている。


他の生徒に紛れながら、校舎内に入ってみる。

自身の教室に入ろうと、「北館」という札のついた建物に入ってみた。

階段を上ろうとした、その瞬間……。


「あ、Aさんじゃないですか。」

今朝会った私の大好きな人だった。

駄目だ、膝が震えて、体が動かないよ。

すると彼は、私に優しく、こう告げた。

「とりあえず……教室まで行こうか?」


―――――歩く事、数分


「あ……あの、連れて来て下さってありがとうございました。」

「いやいや、教師として当然の事をしたまでです。さぁ、早く教室に入って、友達に挨拶しておいで。」


はい。

そう返事をしようとしたが、そこで私の考えは急激に変わった。

そうそう、彼に聞くべき事があったんだ。


「あの……名前を、聞いても?」

「あぁ、そういえばまだ名乗っていなかったね。」


彼はゆっくりと口を開いた。


「英語教師、Sです。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ