Another Daily 〜Get ready for future〜 01
更新履歴見たら、二ヶ月も更新止まってました……。ごめんなさい。
何か大切なものを守るためには、何かしらの力が必要だ。その力は武力であったり経済力であったり、はたまた権力であるかもしれない。
何の力も無い俺は、手っ取り早く武力を求めた。この力で彼女の事を護りたい、そう思った。
演劇部のメンバーでプールに行ってから一週間後の日曜日。俺は矢部先輩の家へと来ていた。
理由は簡単、俺専用の銃(武器)を作って貰うためだ。俺の専用の銃のリクエストを聞かれた時に矢部先輩に頼んだことは二つ、「高い汎用性」と「強力な威力」だ。
書いてもらった地図を参考に、先輩の家を探す。程なくして見付かった彼女の家は、至って普通の一軒家という感じだった。
少々緊張しながら、インターホンを押す。
「はい、どちら様でしょう?」
待つこと数秒、年若い女性の声が返って来た。意味も無くドギマギしながら、微妙に上擦った声を上げる。
「成華学園演劇部の、神林暦と言います。茜さんに招待されました」
挨拶としてはこれで問題無い筈だ。テンパって変な事を言ったりもしてないし。
数秒の後、
「は~い、ちょっと待って下さいね~」
俺の心配をよそに、声が返って来た。言われた通りに玄関で待つ。
「お待たせしました。どうぞ~」
それからすぐにドアが開いて、大学生くらいのお姉さんが顔を出した。矢部先輩のお姉さんだろうか。
殆ど待ってないですよ。心の中でそう返し、靴を脱いで上がらせてもらう。
そして、
「ちょっとここで待ってて下さいね〜?」
一つの部屋に案内された。
「ごめんなさいねぇ、いま茜は出掛けてるのよ〜。もうすぐ戻ると思うんだけど……」
…なんですと。流石に想定外。微妙に気まずい沈黙が場を支配する。
「えっと……取り敢えず貴女の名前を聞いても良いですか?俺の名前は神林暦。茜先輩の後輩です」
名を名乗るときは自分から。基本である。
「私は茜の姉の矢部若菜よ〜。よろしくね、こよみくん♪」
なんか声が弾んでる。楽しそうだな。
さて、どうしよう。会話の話題が無い。女子大生と共有出来るような話題なんて、持ち合わせが無い。
「因みに、ご趣味は?」
これで話題が何とか出来ると良いのだが。
「うーん、料理と読書と、」
おお、見かけ通りおしとやか
「サバゲーね」
ではなさそうだ。人間、見掛けだけで判断してはいけない。




