Episode 4
窓の外、風に揺れる木々を眺めながら、僕は静かに考えていた。
村人たちの暮らし、草木のざわめき、空気に満ちる「マナ」。
どれも不思議で、美しくて、心を惹きつける。
まだここに来て間もない。
それでも、目に映るものや、体の奥で感じる微かな流れは、確かに胸の中に残っていた。
この世界にいれば、きっともっと多くを知れる。
学べることも、感じられることも、数え切れないほどあるだろう。
、、、それでも。
胸の奥で、どうしても消えないものがあった。
僕の夢。
宇宙飛行士になるという、ずっと手放さずにきた目標。
この世界は、確かに魅力的だ。
でも、ここに留まることは、僕にとって“前に進む”ことじゃない。
それはきっと、夢から目を逸らすことになる。
未知のマナ、生命に満ちた世界。
それを目にした今だからこそ、はっきり分かる。
、、まだ知られていないものは、宇宙にも溢れている。
ここで感じた不思議も、美しさも、無駄にはしない。
全部胸に刻んで、僕は僕の場所へ戻る。
地球に戻り、空のその先へ行くために。
迷いはある。
柔らかな風、穏やかな村の光景。
それでも、進む道は決まっていた。
深く息を吸い込み、ゆっくりと立ち上がる。
決意は静かに、でも確かに胸の奥で形を成している。
「、、よし。帰ろう、地球に」
これは終わりじゃない。
この世界と出会った意味を、いつか証明するための、一歩だ。




