Episode 0
これからよろしくちょ
放課後の教室は静まり返っていた。
窓から差し込む薄明かりだけが、冷たい机の上に落ちている。
誰もいない教室で、僕はいつも通り、一人きりでノートを広げ、夢日記にペンを走らせていた。
「未来は、僕が決めるんだ、、」
心の中で繰り返しながら、宇宙飛行士になりたいという夢を書き続ける。
幼いころからずっと抱いていた夢で、家族や友人に理解されることはなかった。
誰も僕がなぜ宇宙飛行士になりたいのか、その本当の理由を理解できないままで、ただ嘲笑われるばかりだった。それでも僕は、この夢だけは手放せなかった。
誰にも否定させたくない、この想いだけは。
教室の隅で、クラスメイトたちの笑い声が聞こえる。
どこか遠くで、「また一人か、宇宙飛行士君」などと、小さな声で囁く声が響いた。
あの言葉に込められた嘲笑は、僕の胸に突き刺さる。
でも、僕は気にしない。たとえ理解されなくても、僕の夢だけは揺るがないから。
家に帰り、ベッドに横たわりながら、僕は今日も夢に思いを馳せる。
「もっと遠くへ、もっと高く…」
その言葉を呟いた瞬間、突然、世界が静寂に包まれ、僕は一瞬にして別の場所にいるような感覚に襲われた。
まるで空間が歪んで、意識が次第に消えていくような…
目を開けると、そこは見知らぬ森の中だった。
空は透き通るように青く、木々の葉はどこか魔法のように輝いている。足元には見たことのない植物が広がり、耳に届くのは鳥のさえずりと、どこか不思議な空気のざわめき。
周囲の空気が僕に伝えた。
「…これは、夢じゃない」
孤独な少年は気づいた。
僕は、異世界に、、いや、未知への旅へと導かれたのだと。
そして、ここから始まる、蒼きを駆ける少年の冒険が。




