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先生と私

作者: あゆみ

私には好きな人がいる。それは学校の先生だ。

名前は、立花先生。先生は、30代なのだけど、どこか少年のような雰囲気があり、もっと若く見える。

立花先生に好かれたくて私は、先生の担当教科である英語の勉強も頑張ったし、積極的に質問もした。

そして、先生と仲良くなり、冗談まで言い合える仲になったのだ。

「先生ー彼女いるのー?」

「今はいないよ」

「じゃあ私が彼女になってあげるよ!」

「バーカ。」

こんな感じだ。

そして月日は流れ、高校の卒業式の日。

私は先生に告白した。

返事は、、、

「一回だけデートならしてやるよ。ただし、内緒な。」

は? 私は予想外の答えに戸惑った。

でも、私は反射的に言っていた。

「ぜひ!」


そして、デート当日。待ち合わせ時間どおりに現れた先生を見て、私は思わず胸がときめいた。

先生の初めて見る私服が大人っぽくてかっこよかったからだ。

「先生、いつもと雰囲気が違いますね。」

「そうか?いつもこんな感じだろ。」

そして、私たちは映画を観て、カフェで映画の感想を言い合った。

「いやーおもしろかったですね。」

「おまえほとんど寝てたろ。」

「ぎくっ。いえ、そんなことは...」

先生は楽しそうにははっと笑った。こういう少しSっ気があるところも好きだ。


そして、帰る時間になった。

「先生、今日は楽しかったです。ありがとうございました。」

「俺もお前といて楽しかったよ。」

でも、先生といれるのはこれで最後だ。

「先生、私と付き合ってくれませんか?」

わたしは勇気を出して言った。

でも、先生は首を振った。

「ごめん。お前のことそういうふうには見れない。」

「わかりました。変なこと言ってすみません。」

わたしは泣きそうになるのをこらえて言った。

それきり、先生とは会っていない。


桜が咲く季節になると、わたしはこのことを思い出す。

ほろ苦い青春の思い出だ。

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