13幕 『緑の森へようこそ』【※】
ちょっとひき肉とか物騒すぎる単語が出ます
平気な人には「何だこの程度で※か」「この程度今までも出たじゃん」と思う方もいらっしゃると思いますが
私個人的には危険です。※です。
でもキャラや話のノリは変わりません
「よし。昼になるまでに確認ね。」
「うん」
あれから夜が来て何時間かしたら夕方が来た………
…まぁ、うん。なんて言うのかな…夜の間は特にできることはなかったけど、退屈はなかった
とりあえずハーヴはあれから平謝りするまでドランクさんに解放してもらえなかった。
解放してもらったハーヴはずっと動きっ放しだったから汗もびっしょりで、グッタリして動かなかった(ヴェインが持ってるステッキでソレをつついてた。)
それにしても、ハーヴと同じ時間動いていたのにで全く息切れしていないドランクさんって…
「アリス、トイレに行った?」
「う、うん」
先刻もう一度トイレには行ったからしばらくは大丈夫のはず
「ドランクさんのお土産持った?」
「うん」
実は、先刻ドランクさんから紅茶の葉とお茶菓子をお土産にともらった|(とても香ばしい薫りがしてとても美味しそうだった)
「ハーヴに謝ってもらった~?」
「一応」
横からのんびりとした口調でヴェインが言う
ちなみに、あの後は納得しない表情で渋々謝ってくれた。
………………謝る間もずっとヴェインを後ろに隠していたのは流石(ブラコン)だと思う
「その質問はおかしくないか?!」
「「え。どこが?」」
グリフォンとヴェインの声が見事にハモる
「コイツ等………」
「ソレはソウと、昼ニハ送らなくて大丈夫デスかァ?」
「はぁ?」
「なんでですか?」
「イィエェ~タダですねェ?ワリと前から殺人鬼が出没シテますシ」
「………ちょっといい?ドランクさん」
「ハイ?」
「アンタ以上の殺人鬼なんているわけないじゃん。
あと、ドランクさんがハートの城の敷地内に入る度あたしが始末しろって言われるんだから、やめて。というか止めろ来るな。」
「オヤ、手厳しい。」
肩を竦めておどける様にするドランクさんは全く反省はしていない様だ|(反省する気すらない)
「デスが、冗談ではナク本当にいるらしいですよォ?」
「殺人鬼が?」
「エーェ。」
「あ、その話ならオレも聞いたぜ?かなり猟奇的な犯行らしいな」
「ボクも知ってるよぉ~紫の長髪だとか緑の髪だとかー、
なんか、あやふやでー亡骸の方はなんかぐちゃぐちゃでー、もう原形もあんまりとどめてなくてー、そー。
ひき肉が服を着てるみたいだってー」
「ふぅーん?」
「あ?興味ねぇのか?」
「グリフォン、食いつきそうな話なのに~」
「いや、そーんな怪しい殺人鬼がいたらあたしは一回でも見てる筈だろうけどさ、見たことないからなぁー
ちょっと信憑性が無いんだよ。あと……………」
「あと?」
肩を竦めて苦笑するグリフォンはとなりのアリスを見る
「そこでアリス気絶してるからこれ以上そんなグロテスクな話をするのもどうかとね」
「オヤオヤァ…見事に気絶シてマスねェ」
「わぁー…」
「……………」
「ハーヴ?」
「気絶してる内に………始末……………」
ガスッ
「ぐはぁっ?!」
呟いて大鎌を構えようとした所でハーヴは吹っ飛んで頭を打って回転し、体を強打して倒れた
もちろんハーヴを飛ばしたのはグリフォンとドランクだった
「オイコラブラコンウサギ
てめぇは先刻のあたし達の折檻の意味をまっっっ、たく理解してないんだな?そうなんだな?あぁ?」
「全くデスよォ。先程の『お遊び』で懲りテくれたと思っていタのデスケドねェ?コレはもっとモット遊んでアゲル必要がアリそうデスねェ?」
グリフォンもドランクも笑ってるが、グリフォンの額には青筋が浮かんでいる
…………ドランクの方は依然としていつも通りに見えるが。
ハーヴは我に帰った様にわたわたとする
「ま、待て!オレが一体何を……!」
「よし。よく分かった。テメェが折檻の意味を覚えるまでじっくりと遊んでやる。表に出ろ裏庭に行くぞ」
「おい!今あんたらの言ってる『遊ぶ』は一方的暴力だろ?!」
「「それがなにか?」」
「こいつらは悪魔か?!」
「何を言うハーヴ。あたしは只のしがない菓子職人だよ」
「『只のしがない菓子職人』がオレを折檻すんのかよ!」
「怒り心頭してるから☆」
「茶目っ気たっぷりっぽく言うな!!」
「まぁまぁ、折角ワタシとグリフォンサンが遊んでアゲルのデスから、喜ンでくだサイよォ?」
「喜べねぇ!!グリフォンだけならともかく二人は無理!!」
「根性でドウにかシてくだサイよ」
「無茶言うな!!!」
「ぐだくだ言ってないで裏庭行くよほら、」
「デスネ」
「んなっ?!お、おい!ヴェイン、こいつら止めろ!!」
ドランク一人でもキツいのにそれにグリフォンが加わった事により、ズルズルと強制的に裏庭に引きずられる
ヴェインに助けを求めても無情にも逝ってこいとばかりに手を振られた
「ハーヴをよろしくー」
「ほい。任された」
「ヴェイン君はアリスをお願いしマスねェ?」
「うん~わかったー」
「はっ、薄情者!それでもオレの兄弟か?!」
「よいしょっと」
悲痛に叫ぶハーヴを余所にヴェインはアリスを背負ってベッドに運んて行く
ハーヴには冥福を祈るばかりだ
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……………
……………あれ?
目を開けたら、わたしはベットの上に寝ていた
(ここって、どこだっけ?)
「あ~。起きたぁ?」
「……ヴェイン?
(……あ、ドランクさんの屋敷か)」
「……………」
「ヴェイン?」
「ごめ、んねー?」
「へ?」
「殺人鬼の話、してー」
「へ、あ。」
「殺人鬼の話、次からは、あまりしない様にするねぇ~」
「あ。いや、気絶、しちゃってた?」
「うん」
「そっか、ごめんね」
「ううん~ボク達の方が悪いから~」
ボク達という言葉でなんとなく周りを見渡すと、先刻までいた人達がいない
「……………あれ?ドランクさんとグリフォンは?」
「まだ、外、かなぁ?」
「外?」
「正確にはー裏庭かなぁ?」
「裏庭?」
「二人ともーハーヴと遊んで、るー」
「ハーヴと?」
「うん~昼になったら戻って来るよー」
「………つまり昼になるまでずっと遊んでるの……?」
「だねぇ~」
「先刻もやってたのに大丈夫なのかな…」
「ドランクさんはともかく、あの二人は単細胞だから~」
「………何気に酷いね」
「そうかなぁ~?」
「うん。」
そうだよ。流石に酷いよ。
ヴェインって毒舌だったんだね…?
「う~んとぉ?今、夕方だからー、お昼になるまでどこかに行く?」
「いいの?」
「うん~、どうせなら森を案内しようかー?リスさんとか、カワイイのが沢山いるんだよ~」
そう言ってヴェインはほわぁ、と笑う
(カワイイのは君です…!)
「じゃあー、置いて行くお手紙、書くからちょっと待っててねぇ~」
ビリビリ
カリカリカリ
「じゃ~、行こっかぁ~」
「うん。て、本当にいいの?」
「うん~、大丈夫だよ~
お友達に会いに行くだけだもんー」
「友達?」
「うん。あー、」
ヴェインは何か思い出したように声を上げてわたしに右手を出して来た
「手、繋ごー?」
「えっ」
「だ、めー…?」
「滅相もございません!!」
うん。このカワイさにやられない人がいたら見てみたい。
何でこんなカワイイの?犯罪級だよね?
ハーヴがブラコンなのも分かるような気がして来てるのが怖いよ
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「ふう、遊んだねぇ」
「デスネェ」
「こっ、この…鬼ども……!」
「あの程度でへたれるとかどんだけへタレなんだよハーヴ」
「巧い事言ったつもりか?!」
「…ん?ねぇ、ドランクさん?」
「ハイ?」
「無視か!?ぶふっ!!」
大声を出すハーヴをグリフォンとドランクは床に叩き付けて踏み付けてそのままテーブルに置いてある紙を手に取る
「これってさ、ヴェインの字だよね?確か」
「?…………アァ、そうデすネェ
置き手紙ってヤツでショウかネェ?」
「見りゃ分かるって」
「エーと?『アリスと行ってきます』」
「……………」
「……………」
「……………」
「「どこに?」」
……………いつになったらハートの城に帰れるんでしょうか?
書いている本人が一番不安です
そしてアリス達のキャラをとてつもなく壊したくなる今日この頃