SS強欲の過去
強欲の迷宮の管理者の過去話です。まだ本編に声しか出てないのに、出ています。
その者、遥か昔に7人の王の1人にして、強欲なる悪魔として君臨せし。彼の者、名を、“マモン”と言った。
俺様はマモン。遠い昔に7人の魔王の1人として存在していた。人間共からは、七つの大罪なんて呼ばれてたな。
俺達は、持てる力を使い、世界を蹂躙していった。
しかし、それは唐突に終わりを告げた。
神が出てきたのだ。
さすがの俺達も神相手に勝てるはずもなかった。
俺達はことごとくやられ、バラバラになった。
今どうしているのかすらわからない。
俺はそのままさすらいの旅に出た。
世界はあっという間に修復されていて、目新しいものばかりだった。
俺はすべてが欲しくなり、また暴れようかと思った。そんな矢先に、俺はあいつと出会った。
『やあ!こんにちは。強欲の王よ。』
「お前は、誰だ。」
『僕は、シヴァ。創造と破壊の神をやっているよ。』
「神?お前が?は!笑わせんな!俺になんかしたきゃ、力づくでかかってこいや!」
『いいのかい?君の力じゃ神には勝てないのに?』
「やってみなきゃわかんねーだろ!」
そう言ってかかっていったものの、結果は惨敗。一矢報いることさえ、かなわなかった。
格が違った。俺達が最初に負けたときは、大勢の神が一斉に攻撃してきたため避けることが出来ず、負けた。
だが、単純に考えて、1人なら倒せるのでは?
とも、思った。大勢でかかってきたってことは1人ではかなわないからだと考えた。
しかし結果はこれ。
負けて思い知らされた。こいつが本当の意味での神なんだと。
『イヤーすごいね!僕の攻撃に耐えるとは。予想以上だよ!』
「嫌みかよ。」
『いや!本当さ!そんな君を見込んで、頼みたいことがあるんだ。』
「頼みたいこと?」
『ああ!君にはこれから生まれてくるだろう魔王を導いてやって欲しい。』
「どういうことだ?俺達の後継者でも現れるのか?」
『ああ!その通りさ!』
よくわからなかったが、負けた俺が文句言うのも筋違いだと思い、引き受けることにした。
俺は、すぐに見つけようと思い、迷宮を作って待つことにした。それが200年ほど前の話。
時は流れ、そろそろ退屈してきたときに声が聞こえた。
〈あなたの後継者となりうる者が現れました。〉
俺は、やっと来た!と、腰を上げた。
後継者一行は、俺の配置したモンスターパレードを前に、一歩も退かず善戦していた。
そのまま大広間まで案内し、俺の部下を呼び出した。最初は一方的にやられてたのに、いきなり、後継者が覚醒し、部下を瞬殺した。
俺は歓喜した。俺でさえ、手こずる相手に、スキルを1つも使わず、倒した。
俺と同等いや、それ以上の力を持った者。
あいつなら、シヴァの野郎を・・・・。
俺は、そいつがやってくるのを待った。
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