裏切りと怖い笑み
前回の話ほとんどあらすじみたいになってました。なので今回は、結構濃い内容になっています!文字数もかなり多くなってますしね!
全員のステータスがわかったところでこの国の現状を聞かされた。
「この国は、女神エレン様が支える聖国家エレストと言います。我々は古くからモンスターの脅威にさらされております。モンスターどもは魔をとべる王、魔王の元に統率されています。」
「つまり俺らに頼みてーのはその魔王とやらの討伐ってことか。」
「理解が早くて助かります。」
ふーん。なんかどこかで聞いたことあんなー。
やっぱり魔王もいるんだな。
「そこで皆様には1ヶ月特訓して強くなっていただきます。」
かくして僕らは打倒魔王のため、特訓を開始した。
とは言っても僕のステータスはクソザコなので、足手まといにしかならないと思う。
特訓は基本、実戦形式でほぼ模擬戦だった。
僕の結果は、言うまでもなく惨敗だった。
そんなこんなで1ヶ月はあっという間に過ぎた。皆のレベルは30くらいまでいっているが、僕は10までしか上がっていなかった。
「武人君、大丈夫?」
幼なじみの南ちゃんが声をかけてきた。
「ふっ。Lv10ごときの僕を笑ってくれ。」
「笑わないよ!だって武人君頑張ってたもん!」
ああ~なんてまぶしい笑顔なんだ!文字だけのせいでこの顔を見せられないのが悔やまれるくらいだ。彼女は聖女になったのだが、合いすぎて逆に怖い。
「おい!そんなザコほっとけよ!」
ここで、あまり出てこなかった、弟の連が割って入ってきた。
彼は、この世界で勇者に選ばれ、さらにクラスの中での存在を大きくしていった。
そして強くなった。見たい人もいるかもしれないので鑑定で見た結果、
森田連 17歳 男 Lv:30
職業:勇者
力:500 スキル「エクスカリバー」
守:500 「聖武装」「統率」
速:420 「剣技」「聖魔法」
器:120
魔:620
加護:神エレンの慈愛
な!比べもんにならないだろ。
「今日は迷宮にいくんだ!足手まといはいらねーんだよ!」
「さぁ!これから我々は迷宮に入る!万が一にも危険になった場合はすぐ撤退する!いいな!」
「「「はい!!!」」」
迷宮の中はとても暗く、下手すると迷子になりそうだ。しかしこんなことを考えられるのもそのときまでだった。
30階ほど降りたあたりから、皆の気配が消えた。おかしいなぁと思っていると
「武人君。大丈夫?」
南ちゃんの声が聞こえた。
「南ちゃん?どこにいるの?」
と返事をした途端、背中に痛みを感じた。見ると南ちゃんが僕のことを刺していた。
「え?・・・な・・・に・・・これ。」
そのまま崩れる僕。
「なにってお前を殺そうとしてるに決まってるじゃん。」
その直後、周りから全員の気配がした。
「ふん!無様だな!この悪魔め」
は?何のことだ?
貴様はここにいる聖女様に体を迫り行為に及ぼうとした。万死に値する。」
「ハッハーいつかこういうことやると思ってたぜ!」
待て。そんなことしてない!思っても口から声が出ない。
「こんな奴死んだ方が世のため何だよ!」
そして持っていた剣を僕の腹に何度も何度も、刺した。皆はそれをただ見ていた。
その後、連は聖魔法で迷宮の床を砕き、僕を落とした。
最後に僕が見たのは、冷ややかに僕を見つめるクラスメート達と、ニヤニヤと怖い笑みを浮かべる僕にとっての天使だった人だ。
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