序章 始まり
2022年突如として現れた生命体《星獣》により《選定》が行われ、全世界の人口の半分が消滅し、残った人々には《星力》というものが宿っ
た。そして翌年ゼノンによる侵略が始まり、慣れない力である星力に戸惑うものが次々と捕食される中、人類は抗うために星力を使い超能力を発現していった。人々は彼らを《星使い》とよび、ゼノンを討伐する組織である《星閥隊》が確立されその後星使いを育成する学園も数を増やしていき、人類はゼノンに抗う術を身につけていった。
そして2058年、過去最悪の災害である大厄災が発生するが歴代最強と呼ばれた5人の星使いがのちにEXランクに認定されることとなる宇宙龍ペインドラムを討伐する事で終息し、彼らは畏敬の念を込められて星の救世主とよばれ崇められるようになる。
「先生ーそんなこと赤ちゃんでも知ってるぜ」
「さすがに赤ちゃんは知らないでしょ藤塚君」
「チッ、言葉のあやだよ」
「こら、舌打ちしないの」
「先生は《セイバー》の一人だろ。ペインドラムって強かった?」
「そうやってすぐ話題を変える まあでも確かに強かったわね。」
「先生一人でもめっちゃ強いのに5人でようやくとかどんだけ強かったんだよ」
たしかにあの星獣は今まで戦ってきたどの星獣よりも強かった。それを倒したおかげで私たちはセイバーだなんて呼ばれてるけど、真実は違う。
セイバーは5人ではなく6人だ。
でも彼は決して表舞台に立たず、勲章式にすら出席しなかった。今彼は何をしているだろうか。
「じゃあ俺帰るわ またな先生」
「ええ、気を付けて帰りなさい」
藤塚君が帰った後私は手紙を書くことにした。
さあ返事が返ってくるといいのだけれど
こうして彼は物語のスタートラインへと足を踏み入れるのだった。