表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちょっとぬけてる槌使いが戦いへ  作者: CHITA
第一章
5/46

私ってもしかして飽き性?

 用紙に目を通すとこれら四つの中から選ぶことが出来るようだ。


 職人や加工職人として物を作るというのも強い興味を惹かれる。私は物を作ると未来を先取りした芸術的センスが発揮されるようで、美術の授業はよく「あなたの作った物は未来に造られる造形だと思うわ。」と、苦笑いをした先生に褒められたものである。


 その後に「あなたは物を作るよりも体を動かしたほうが良いかもしれないわね」とよく助言をもらい美術の授業の後はよくグラウンドで走り回ったものである。

 そのおかげであろうか、常に晴れやかな空でマラソン大会が行われ、準優勝を飾ることが出来たのである。


 さてそう考えると、私は物を作るよりも体を動かす冒険者か探索者が向いているのではないだろうか。探索者の沢山の武器を使い分けて戦うというのも、様々な武器を使いこなす私というのはどこか憧れるものがある。


 剣を振るい敵を切り裂き、弓を敵を射抜く。槌を叩き潰し、槍を串刺しにする。…あれ、そう考えるとなんかやる事沢山ある気がする。私はそんな器用なこと出来るのだろうか。


 人間ブームというが唐突に訪れることがある。それが私は絵画や漫画といった、絵に対してだった。そこで、漫画の絵や油絵、水彩画といった絵に関する事柄を私は手当たり次第に描いていった。

 その結果出来たものは、先進的絵画の誕生と中途半端な力量が身に着いただけだったのだ。私は一つのことに対してのめり込むと深く突き進んでいくようであるが、多くのものに手を出すとどうやら全部を中途半端な状態にして投げ出してしまうようだった。


  そう考えると私はどうやら複数の同時作業は向いていないのかもしれない。残った選択肢として、冒険者というのは、やはり私がなるべくして残っていた職業なのだろう。


 私は熟考の末、職業希望用紙の記入欄に『 冒険者 』と記入した。


「お嬢ちゃんは冒険者になりたいのね。それじゃぁ、この用紙を持ってあの沢山ある掲示板の奥に武具庫があるから、そこにいる人に渡してちょうだい。その人が次のことを案内してくれるから」


 お姉さんから職業希望用紙を再度渡され「頑張ってねぇ」と笑顔で手を振る。私の案内を終えたお姉さんはその後、「次の方ぁ」と私の後ろに並んでいた人を呼び出し、私の時と同じ質問を繰り返すのだった。

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ