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プロローグ
俺はいつも自分勝手だ。
自分の好きなように生きてきたし、これからもそうなると思ってた。
ついさっきまでは。
目の前には金髪の少女が血を流して倒れている。その前には黒い鎧を身につけた男が立って少女見下ろしている。
その男の手には血で濡れた黒い剣。
初めての経験のはずなのに妙に一度経験したように思えた。
(また守れなかったのか・・・・)
鎧の男はこちらを一度見てその場を去った。
薄れゆく意識のなかいろいろな声が聞こえてきた。
「ごめんね」と泣きそうな声で謝る声。「また会おうね」と再開を求める声。「復讐待ってるよ」罰をもとめるような声。そして最後に聞こえた声、それは・・・・。
「お前のせいだ」
俺の声で誰かを恨むような声だった。
そしてすぐ理解した。
俺に言っているのだと。