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忍者転移〜異世界転移確定でした〜  作者: 最近願掛けする人っていないよね?
異世界転移編
7/7

第5話 運命襲来 後編

お待たせしました!

次話は早く投稿出来るかと思いますので、どうぞよろしくお願いします!


俺は気が付くと、真っ白い部屋のような場所にいた。

夢で見たような場所だった。

だが、今回は夢と違う事がわかった。

何故なら、目の前に女の人が居たからだ。


そこまで考えて、ようやく気付く。

俺は出血多量で死んだ筈ではなかったのか?と。

何故、この場所に居るのだろうか?

死んだ筈の俺が此処に居るという事は、奴も此処に居るのだろうか?

此処はどういった場所なのか?

疑問は尽きないが、1つだけ馬鹿馬鹿しいが確信じみたものがある。

それは、

これはネット小説などでよくある展開の、転生させる部屋ではないのか?

といったものであった。

しかし、


「残念ながら、貴方は転生しませんよ?」


と言う、女の声により、否定されたのだった。


「・・・じゃあ、此処はなんなんだ?」

「此処?此処は・・・簡単に言うとですね、運命による強制収容所とでも言いましょうかね」

「強制収容所?」

「ええ、まぁ貴方は死んでいますので、肉体的には収容出来ませんが」

「・・・魂の収容所なのか?」

「そんなものです」


収容所と言うからには、俺は此処に囚われることになるのだろうか?

そんな疑問を持つと、


「此処に囚われることはありません」


と心を読んだかのように、否定してくる女。


「はい、貴方の心は読めますので、隠し事とかしても意味ないですね。まぁ、隠し事をする意味はないですがね」


またもや心を読んでくる女。


「・・・心を読むの辞めてくれませんかね?調子が狂うんですよ」

「はい、分かりました。ただ1つ申しますが、嘘をおつきになられないようにお願いしますね。強制的に分かるようになってしまいますので」

「・・・どういう事ですか?」

「心を読まないようにしていても、勝手に貴方の考えている事が分かってしまいますね。それと、敬語を使う必要はありません」

「分かった。じゃあ、別の質問だ。お前は何なんだ?」

「私ですか?私は女神です」

「・・・名前は?」

「まだ教えてあげません」

「・・・そっすか」


クスクスと笑いながら正体を明かす自称女神様。


「ああ、言い忘れていた事がありました」

「・・・何だ?」

「ええと、言い難いんですが・・・雛さんは亡くなりましたよ」

「・・・は?」


非常に申し訳なさそうに、告げてくる自称女神。


「どういう事だ?アイツは救急車で搬送された筈だろう?しかも意識もしっかりしていた」

「それはですね・・・彼女は、病院にスムーズに搬送されれば確かに生きる筈だったのですが、救急車が大型トラックに衝突。運転席に居た2人の救急隊員は即死。後ろの方で雛さんと乗っていた隊員は、衝突した際の勢いで思いっ切り仕切り板に激突。首の骨が折れて、こちらも即死。雛さんは衝撃により、応急処置で閉じられた傷口が開いて、出血多量で亡くなりました。それと、運命に定められていた事なので、どんなに頑張っても意味は無いですね」

「・・・そうか」


雛は、運命によって強制的に若い内に死ぬことになっていた。それを聞き、俺は仕方ないことなのだと納得しようとしていた。


「・・・あんまり悲しそうではありませんね?」

「・・・雛と俺は、あの世(あちら)で出会えるかもしれないわけだ。だったら悲しむ必要は無いんじゃないか?」


努めて冷静に、俺の気持ちが爆発しないように、自称女神に言う。


「・・・淡白と言いますか、心がおかしいと言うべきなのか・・・。貴方は何も思わないのですか?運命なんて物に貴方の人生、他の人の人生をも決められていることに」

「運命は、絶対なんじゃないのか?全ては、予め決められているのでは無いのか?そんなものに感傷的になる等馬鹿げている」


そう言う俺の顔は冷たい印象を受けるような無表情。だが、心の中は荒れ狂っている。


「・・・貴方は狂っている。貴方の親しい人が死んだというのに、平然としている。貴方の心は、人の心では無い」


こちらが、何を思って表情を固定しているのかは分かっていってるのだろうかコイツは。


「私は、貴方に対して、呆れています」


その一言で、爆発した。


「巫山戯るな。お前が何を知っている!運命なんぞクソ喰らえだ!その人の人生はその人が決めるべきだろう!そんな巫山戯た運命など、俺がぶち壊してやる!」

「・・・貴方にそんな力でもあるのですか?」

「無い!無いが、力を手に入れる為になんでもしてやる!例え、俺の命が危ぶまれようとも!無くなろうとも!」

「本当に?」

「当たり前だ」


その答えを聞き、自称女神は表情を今までのものから柔らかい微笑を浮かべる。


「確かに、嘘はついていないようですね」

「・・・あ」

「理解しましたか?」


自称女神は悪戯が成功したかのような、表情を見せる。それは、何故か見た事があるようなものだった。


「嵌められた、か」

「ま、そういう事ですね」


先程のやり取りの前に言っていた、心を読むという事。心は読めないようにするが、嘘をつくと強制的に分かるようになると言う事。

嘘をつけば、心の中を読める。

つかなくても、先程のやり取りでは心からの叫びだった。故に心は読めない。即ち、嘘をついてない事になる。


「チッ、俺の思いを知ってどうするんだよ」

「・・・1つ取引をしませんか?」

「・・・なんだ?」

「私が出すものは、今日をやり直すチャンス(・・・・・・・・)を上げましょう」


自称女神は、本当に神でなければ出来ないような事をするという、提案をしてきた。


「・・・なんだと?」

「だから、言ってるでしょう?やり直すチャンスを上げると」

「・・・俺はそんなものに対する対価なんぞ出せんぞ?」

「そこまで酷い対価を要求する事はありません。こちらが要求するのは唯1つだけ。異世界に転移する事です」


要求は、異世界転移をさせられる事のようだった。


「・・・結局転移させたいんじゃないのか?違うと言っていたのに」

「強制的に転移させたり、転生させることはないという意味での事です」

「そっすか」

「それで、どうしますか?条件を呑んでやり直すチャンスを得るか、このまま死んで逝くか。どちらを選びますか?」


考える必要は無かった。


「やり直すチャンスを得る方を選ぶ」

「そうですか。それは良かった」


笑顔でそう言う自称女神。もとい、女神。

そして、女神の顔が引き締まったような表情になり、告げてくる。


「それでは、『もう1回の今日』を後悔が無いようににお過ごし下さい。なお、異世界転移の件についてはもう1度会ったときに説明致します」

「ああ。その時まで、さようなら、だな」

「ええ、さようなら」


別れを告げると、俺の足元に複雑な紋様が現れた。

これが、現実世界に戻らせる魔法陣のようだ。

どこか感慨深く見ていて、手でも振って行くべきかとふと思って女神の方に振り返り、その顔に浮かぶ表情を見て、既視感を覚えた。

そして、何か言わねばという、感情が浮かんできたが、足元が白く強く光って────意識を失った。



なんか、主人公は意識を失うことが多いですね(苦笑)

そういう呪いでも受けてるのでしょうか・・・。

ま、そういう風にしているのは私ですけども(苦笑)

さて、次話からは異世界転移に向けて大きく動き出します。(もしかしたら、また少し伸びるかもしれませんが・・・)

お楽しみにヽ(*´∀`)ノ

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