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F-1.終わりのはじまり

ボクは召喚終了を検知すると同時に透明化・液状化する。

召喚者は”4人”でいいからね。

下手に探りを入れられたり拘束されてはたまらない。


「うわあっ」


「きゃあああ」


召喚された先は城内の地下だろうか。

床には溝状に魔法陣らしき模様が見える。

そして周囲には魔法使いと思われる男女、そして中央に姫と思われる少女を確認。


ハジメを分離し、ハエとしてその場に残す。

死んでも本体ではないから問題ないだろう。

ボクは排水路経由で一時撤退する。




排水路を伝い、ボクが流れていった先には地下牢があった。

なかなかお約束だよね。

黒猫に戻り、ひんやりとした部屋を探索する。

見回りもいないことからここは完全に閉鎖された場所なのだろう。


(ユリ、なかなかいい雰囲気だと思わないかい?)


(冷たいのはあまり好きじゃないです)


つれないねえ。ハジメなら分かってくれそうだけど。

牢獄の中の人は死んでいる。

死体は一応回収するとして生き残りはいないものか。


いた。一人だけいた。

見た目は兎の獣人の雌、もとい女性。

獣人は腕に鎖を付けて吊られていた。

足にも足かせが付いている。


「やあ、はじめまして」


「うぅ…」


まだ生きているようだ。ならば聞いておこう。


「命を捨ててでもやりたいことがあるなら協力しよう。やりたいことはあるかい?」


「私は…」


時間はたっぷりある。決心するまで待とうじゃないか。

暇つぶしにしっぽをふりふりしながら待つ。

反射的に相手の視線もしっぽを見ているのがわかる。


「私はこの世界が嫌いだ」


話が合いそうだ。

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