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俺様、神様、創成主!?~いいえ、人間です~  作者: 慧斗
第3章 そして神様を中心に、世界は変わり始める
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最終話 帰ってきた世界、そしてまた

 目を覚ますと、そこは見慣れた天井だった。

 壁にかかった制服。マンガばっか入ってる本棚。机の上に置かれた、大学ノート。

 間違いない。俺の部屋だ。


「帰ってきたのか……」


 手をついて起き上がる。時計の針が指す時刻は……四時?

 確か、俺が起きたときの時間が二時だったから、えーと……二時間しか経ってないじゃないか!


「夢、だったのか……?」


 いや、違う。あれは、紛れもない現実だ。俺の傷だらけの体や足枷の痕がそれを証明している。それに、俺の手ははっきりと、エルの頭を撫でたときの感触を覚えていた。


「時間枠が違うのか?」


 あの世界でも、俺はそう思った記憶がある。なら、実際その通りなのかもしれない。

 息を吐き出し、椅子に座る。新しい大学ノートを棚から取り出し、ゆっくりと開いた。

 新しい物語を創ろう。みんなの、新たな人生を。

 我ながら良い思いつきだと思う。


「なあ、エル……」


 思わず、何もない空間にそう呼びかけた。

 今更ながらに、涙があふれる。

 オレンジ色をした髪の怪力で強い女の子も、お菓子に関しての知識が豊富な研究者も、女装した能力持ちの男の子も、正反対なドラゴンの兄妹も。もう、みんないないんだ。

 これから一生、会うこともないだろう。

 でも……

 俺に、出来ること。

 それは、みんなの幸せを創ってあげることだ。

 俺のせいであんな顔をさせてしまったんだから。

 俺の手で、みんなが笑えるように。幸せになれるように。

 願いを込めて、俺はシャーペンを握った。

完結です!今まで読んでいただき、ありがとうございました!

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