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俺様、神様、創成主!?~いいえ、人間です~  作者: 慧斗
第3章 そして神様を中心に、世界は変わり始める
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第27話 そして、運命の日

 そして、運命の日。

 なんとか許可をもらうことに成功した俺は、今、戦場に立っていた。

 何度経験しても、戦いには慣れない。でも、今日はくぅとナオもいる。俺がしっかりしないと、こいつらを誰が守るんだ!


「くぅ!」


「ナオ!」


「すげぇ!あのチビたち、モンスターを一気に焼いたぞ!」


「…………」


 俺が守られてどうするんだよ……。しくしく。


「って、落ち込んでる場合じゃなかったな」


 エルはどこだ。

 当初の目的だったエルを探す。あーもう、無駄な兵が多すぎるんだよ!


「いた!」


 モンスターを前にして、最前線で戦っている。残像が見えるような剣さばき。モンスターもたじたじで、あっという間に消えてしまった。


「エル!さすがだな!」


「ふふん。高良に言われてから、毎日鍛錬したからかしら」


 この調子だったら、エルは死なないんじゃないか。


「おい、またモンスターが出たぞ!」


 兵が叫ぶのが耳に入る。またか?まったく、もぐらたたき式に増えていくんだな。


「また?まったく、きりがないんだから。ほら、高良も手伝いなさいよ」


「あ、ああ……」


 剣を抜き、持ち上げる。重っ!こんなの、どうやって振り回すんだよ!


「で?次のモンスターはどこなのかしら?」


「そ、それが、ドラゴンなんです!しかも、他の強そうなモンスターも引き連れています!」


「「ドラゴン?」」


 またか。まさか、巣を壊されて怒って攻めてきたのか?それとも……


「くぅ?」


 ちらり、と頭上のくぅを見やる。子供を奪われた、と思って奪還しに来たか。

 くぅはおれの頭の上でとにかく炎を吐きまくり、兵たちからは絶賛されていた。でも、こいつが吐いた炎で俺の頭も焼けてるよな、多分。


「くぅ、ナオ、行くぞ」


 二匹を引き連れ、最前線に立つ。うわ、相変わらずでっかいな……。

 ドラゴンはとにかく炎を吐きまくり、兵を噛み砕き、尻尾でなぎ倒している。さすがだ。あっという間に、兵が減っていく。


「て、あれ?エルは?」


 一緒にいたはずのエルがいない。探してみると、ドラゴンに噛み砕かれた同僚のもとに駆け寄っていた。優しいんだなぁ。

 ……あ。ドラゴンが尻尾を持ち上げた。あのままだと、エルに当たる。


「エルッ、危ない!」


 思わず叫ぶ。でも、傷だらけの同僚に夢中になっているエルには届かない。

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