第18話 神様、チビドラゴン(人型)の服を買う
「ここが服屋さんっ?」
「そうみたいだね」
リオラに教えてもらった服屋は、この国の中でも大きい店だった。これも俺が創ったのかと思うと、なんか感慨深いものがある。
「えーっと、ここで合ってるはずだ。確か店の名前は……」
〈ユニシロ〉。
「…………」
ネーミングが適当すぎだろ、俺……!
「早く買おっ!ボクが欲しいのを選んでいいんだよねっ?」
「ああ、いいぞ」
「やったっ!ほらナオっ、早く行こっ!」
くぅが飛び跳ねて服屋に入っていく。
「ちょっ、走っちゃダメだよ!」
くぅに引きずられながら、ナオも店内に入っていった。
「お金が足りるといいんだけど……」
何しろ、俺はバイトのお金だけで生活してきたのだ。中学生までは、親戚からの仕送り(少なめ)もあったけど、今はもうない。自分で金を稼げる年になったんだから、もう良いだろうってことだろう。親戚のくせにずいぶん冷たいと思わなくもないけど、まあどうにか生活できてるからいい。
それで、いつも貧弱な生活を送っているものだから、どうしても貧乏根性が染み付いてしまっている。まあ、今回は創世主様専用のクレジットカードだから心配しなくていいかな?でも、カードを持ってるとなんか落ち着かない。
「お兄ちゃんっ、早く早くっ!」
「はいはい」
くぅに急かされて、俺は苦笑しながら店内に入った。