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俺様、神様、創成主!?~いいえ、人間です~  作者: 慧斗
第2章 神様は、仲間たちと出会った
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第15話 チビドラゴンは、人間になりました

「え……?」


 さっきの声は、まぎれもなく人間の声。そして、俺の声ともこの子の声とも違う。つまり……


「実験、成功……」


 少女が嬉しそうにつぶやく、よく見ると、常に眠そうな顔がほんのりと赤く染まっていた。


「私の研究の内容は、〈モンスターを人間化させる〉というものなの……。あのキャンディーに含まれた成分がモンスターの中にある細胞と混ざり合うことで化学反応を起こして……」


「ああもう、難しい話はいいから!とにかく、くぅとナオが人間になったってことなのか?」


 俺の問いに答えたのは、少女とは違う女の子の声だった。


「そうだよ!ボク、人間だよっ!」


「僕も……」


「くぅ?ナオっ?本当に、二匹なのか?」


 まだ信じがたい。


「本当だよっ!ほらほら、見て見てっ!ボク、結構な美人さんだと思うんだよねっ!」


「本当に、人間だ……」


 光が消えて、二匹―――二人が、完全に姿を現した。

 片方は、中学生ぐらいの女の子。明るくて元気そうな顔で、確かに美人だと思う。でも、どっちかと言うと〈美人〉より〈かわいい〉の方が似合いそうだ。笑ったときに見せる真っ白な歯がまぶしい。

 もう片方は、同じく中学生ぐらいの男の子。この子は落ち着いた雰囲気で、どこか大人びている。肩や足を動かしたり手をまじまじと見つめたり、人間になった実感がないようだ。後ろで一つにまとめた長い銀髪が、動くたびさらりと揺れる。

 そして、困ったことに二人とも……


「くぅ、ナオっ!今すぐ服を着て来い!」


「あぁっ、ほんとだっ!見ないでっ!服、服どこっ?」


 錯乱する女の子。


「そっか、いつも鱗に覆われてて裸だったから……」


 冷静に分析する男の子。


「服はこっち……。ひとまず、白衣を着て……」


 そんな二人に白衣を着せて、部屋の外に連れていく白衣の少女。

 しばらくして、二人とも服を着て戻ってきた。

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