表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺様、神様、創成主!?~いいえ、人間です~  作者: 慧斗
第2章 神様は、仲間たちと出会った
14/54

第14話 白衣の少女は、本当に研究者でした

「その代わりに、なんだけど……」


「おう、なんだ?俺に出来ることなら何でも言ってくれ!」


「そう……?じゃあ……」


 白衣の少女は、そのだぼっだぼの白衣のポケットから丸いものを取り出した。


「この、キャンディー……。くぅとナオに、食べてほしいの……」


 見た目はどこにでも売ってそうな、丸いキャンディー。そういや、アメとキャンディーってどこが違うんだろ?

 その疑問には、白衣の少女が答えてくれた。


「アメは、デンプンを糖化して作った甘いお菓子、および砂糖やその他糖類を加熱して熔融したあと、冷却して固形状にしたキャンディーなどを指すの……。固形のアメを固アメ、粘液状のアメを水アメと呼んで、大別する……。作り方は、液状の水アメに砂糖など顆粒糖類を加糖して加熱熔解後、成形しながら冷却して固める方法が一般的だよ……。」


 そこまで言い切ると、一旦息を吸ってまた喋りだす。


「キャンディーは、西洋風のアメ、砂糖菓子の種類のことなの……。キャンディ、キャンデーとも呼ぶんだよ……。こっちの作り方は、砂糖や水アメを主原料として、煮詰めたあとに冷やして固めるの……。副原料としてはクリームやバター、チョコレート、香料、増粘剤、酸味料などが使われてるよ……。煮詰めるときの温度によって、高温で加熱して硬く仕上げるハードキャンディーと、低温で加熱してやわらかく仕上げるソフトキャンディーの二つに分けられるの……。ハードキャンディーにはドロップ、タフィ、バタースコッチなどが、ソフトキャンディーにはキャラメル、ヌガー、マシュマロなんかがあるよ……。」


「あ、そうなんだ……」


 まさかのウィキ○ディア並みの情報が返ってきたぁ……。なんでそんなに詳しく知ってるんだろ?さすが研究者ってことなのかな?でも、研究者でもそんなに詳しく知らないと思うけど……。どっちかと言うと趣味なのかも?


「とにかく、このキャンディーを食べてほしいの……」


 この少女の長ゼリフの途中から寝ていたくぅが飛び起きる。


「うわっ、ちょっ、暴れんなよ」


『なにそれ、おいしそう!』って言わんばかりに飛び跳ねて、白衣の少女に飛びついた。

 一方、じっと黙っていたナオは、『別に良いけど……』と言わんばかりに手に乗る。


「二人とも、ありがと……」


 少女が嬉しそうに言う。この場合、〈二人〉って言い方で合ってるんだろうか……。


「くぅっ!」


「…………」


 二匹がキャンディーをぱくっと食べる。その瞬間、二人の体がパァッと光った。


「くぅ!?」


「ナオ!」


「え?ちょ、ちょっと待て!おい、今食べたキャンディーってなんなんだ?」


「私の、研究中のキャンディー……」


「じゃあ、あの二匹は実験台?」


「うん……」


 くそっ、この子が餌の代わりにお願いしてきた時点で気づくべきだった……っ!わざわざお願いしなくても普通のキャンディーなら食べさせればよかったのに、お願いしたってことは食べるのに許可がいるってことか……!


「ちなみに、なんの実験なんだ?」


 あんなにモンスターが好きそうだったから、死ぬなんてことはないと思うけど……。


「見たら分かる……」


「え?」


「ほら……」


 その子が指差した先では……くぅとナオが、強い光に包まれて見えなくなるところだ

った。


「くぅ、ナオっ!」


「大丈夫……。ちょっと変身するだけだから……」


「え?変身?」


 思わず聞き返した、その時。


「きゃあっ!」


「うわっ」


 二つの小さな影は見えなくなり、代わりに大きな影が現れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ