表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

プロローグ

地球でもない、宇宙でもない“時の歪み”に、命がやってきました。時の迷い人ではないようです。命は、最初の魔陣師と名乗りました。最初の魔陣師は、時の歪みを抜けて、地球へと旅たちました。そして、一人の男の子の赤ん坊をつれてまた時の歪みへとやってきました。

地球では、戦争が起こっていました。遠く離れた赤ん坊の生まれた町でも戦争の影響はでています。赤ん坊の家族は、皆流れ弾で死んでいました。人が命を落としてゆく様を見て、最初の魔陣師は胸が痛みました。

時の歪みには、最初の魔陣師と赤ん坊以外、誰もいません。優しく赤ん坊を抱き上げて、最初の魔陣師は色々と語りかけます。赤ん坊がまだ言葉がわからないと、知っていても。

赤ん坊は泣きやみません。えーんえーんと大きな声でビー玉のような涙を流します。よしよし、となだめる最初の魔陣師。その声は、とても優しく愛に満ちていました。赤ん坊は泣くのをやめてニコニコを笑い出しました。

ある日、赤ん坊が疲れて寝ている間に、最初の魔陣師はまた地球に戻り、大がかりな錬成を始めました。歴史を変えようとしたのです。戦いで、血にまみれた歴史を、新しくしようと考えたからです。最初の魔陣師は、自己の死を承知で錬成をしました。自分の死など、歴史の中で無意味に死んでゆく人々に比べれば小さなものだと思ったからです。

しかし、歴史を変えるということは、時のねじ曲げ、戦争で死んだ人達をもよみがえらせるという、人が・・・・・いくら魔陣師であったとしても、紅き天上の石を持っていたとしても、あり得ないことです。

錬成は失敗でした。体へのリバウンドは相当なものでした。最初の魔陣師はボロボロの体で時空の歪みに帰っていきました。赤ん坊はまだ寝ていました。最初の魔陣師は赤ん坊とそっとなで、悲しそうに微笑むとその場に立ち上がりました。

最初の魔陣師は空中に魔陣を描き自分の魂を赤ん坊の魂と合成させて、赤ん坊に取り入れました。最初の魔陣師の最後の錬成です。最初の魔陣師の中には、もう魂はありません。しかし、最後の時として残された間に、体の中にある紅き天上の石を赤ん坊の体の中に入れました。取り出す時に散った紅い欠片を錬成して、最初の魔陣師はペンダントを作りました。

そして最初の魔陣師として覚醒しないように、ある仕掛けを施すと、赤ん坊にペンダントをつけました。

最初の魔陣師は、魂だけを赤ん坊に残して、消えてゆきました。最初の魔陣師の身体は棄てられたように無惨な姿で時の歪みに残されました。最初の魔陣師の身体は、腐り始め、とうとう消えてなくなりました。

消える直前、最初の魔陣師はこう呟きました。


【消える事なき鎖は、我と君を結ぶ。我は君として生き、君は我として生きるであろう。我は君と一つの魂とて生きゆくことを今ここに、誓おう。】


そして、新たな命が誕生しました。あの赤ん坊です。その命は、もう一つの世界アブレストワールドへ消えていきました。血に染まった地球を拒むように。戦いから背くように。死を拒絶するように。

新たな命は20年の時を経て、10歳の体に成長しました。新たな命は、世界のため、人々のために錬成を続けました。人々の笑顔が見たい。もう二度と悲しい涙は無意味な死は見ないと、心の奥底に秘めて錬成をしていきました。



自分が何者なのか知ることもなく。毎日を楽しみで、自分の身体の異常に何の疑問も抱かないまま――――・・・・・・。



プロローグ。

長編なため誤字脱字かなりあると思います。

読みにくい文で申し訳ありませんw

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ