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0.悪役令嬢
真面目な良い子やチートはいません。
悪役令嬢を本気出して考えました。
憎い、憎い、憎い。
これは内から溢れ出る憎悪。
辛い、辛い、助けて。
これは口にすることのできぬ言葉。
ああ、貴方は私から去っていく。
私ではなく彼女を選んで連れて行く。
これが必然ならば、誰を呪えばいいのでしょう?
これが運命ならば、何を信じればいいのでしょう?
いつだって彼は彼女を選ぶ。
いつだって私は二番目、二の次。
ああ、これで憎まないでいられようか。
ああ、これが恨まないでいられようか。
そんな運命、そんな未来なんて、絶対信じてやるもんですか!