うなぎが好きな人 ~政府~
男は政府から釈放された。
だけど今日の晩御飯が作れない。困った。
所持金は12円だった。
しょうがないので野良犬でも食べることにした。
男はゲリラに殺されないように目立たない服を着た。
扉を開けた。
外に出るのは2週間ぶりだった。
だが肝心の野良犬がいない
空き地にいるのは畑の警備用に雇われた1mのヒキガエルが5匹だった。
畑から盗んだりすることは勿論、ヒキガエルの毒のせいで食べれやしない。
男はバナナを持って周囲を探索した。
男の家の近くには林があった。虫やらなんやらがうじゃうじゃしていて普段は近づかない
見つけた物はイワシの缶詰3つと命乞いする梨1個だった。
2日は持つだろうがこれじゃあ生きてけないと思った。
夜になるとMrが来るので男は早めに帰ることにした。
家の戸を開けて暖炉に火をつけた。
マッチがあと2本だ。バイトでもしようかな
イワシの缶詰を開け、暖炉で温めた。
考えずに3つも食べてしまった。なんてことだ。
寝よ
男はベッドに潜った
男の枕は柔らかくもなく固くもなく、
圧縮すると元に戻るのでとても寝心地がいい
3時間ほど寝ていただろうか、男は光で目を覚ました。
あろうことか、パプリカが浮いていた。
また法を犯したとでもいうのか
「アルバートよ」
「は、何ですか」
男は喋った。
「食べ物を持ってきた」
男は驚いた。
政府は自分の利益を優先するはずだ
捨て駒の市民に何かを与えるわけがない
何はともあれ、毒入りでもなければ食料は欲しかった。
「本当ですか」
「うん」
「ありがとうございます」
パプリカは変形して歪み、袋詰めのパンや肉類を出して消えた。
1カ月は食料に困らなかった。
魚型のパンと肉を食べれば良かったからだ。
問題は電力だ。
電気なんか拾えるわけがない
電柱、電線は反政府ゲリラによって機能しなくなっている。
太陽光パネルの設置でバナナ自販機を動かしていたが、4日も夜が続いている。
暗闇のせいだろうか、2回も窃盗されそうになった。
近所では男が一番食料を持っていたからだろう。
男は挨拶代わりに手榴弾を投げ込む隣人に食料を分け与えるつもりはなかった。
誰だってそうしただろう
政府軍とゲリラの衝突も激しくなってきた。
近所のソフィーはそれで死んだ 良い奴だった。
猫を殺したことを除けば
友人のイライザは国外へ行こうとして処刑された。
あんまりだと思う
最近やけに騒がしい
夜は4カ月ほど続き、もう冬だ。
緑の雪が降った。
外出は控えたほうがいいだろう。
男は泣き叫びながら命乞いする梨を切ろうとしていた。
が、直後光に包まれた。
パプリカだ。
「逃げろ」
パプリカには歯形がついていた。
パプリカは長ったらしい話をした。
緑の雪は危険物質を含んだ兵器だそうだ。
政府の幹部が強行採決し、市民を虐殺する計画だということだ。
パプリカと犬はできる限り市民に伝え周り...信用できる人だけだが
国外へ逃げるかしろと言っているらしい。
男は荷物をまとめた
旅行だ
パプリカ...




