第二試合 トイスVSリンドル
「ふぅ、よろしくね」
屈伸をするトイス
「うん、よろしく」
同じように屈伸をするリンドル
一通りの準備運動を終えたところでシルカが二人の間に出てきた。
「二人とも準備はいい?」
「「はい」」
「それじゃあ第二試合目、トイス対リンドル……始め‼」
シルカは素早く離れた
『トイスVSリンドル』
トイスは細剣を抜き放った
「ん~……」
先が丸められており、普段からトイスが使っている細剣に比べれば太い。
トイスにとっては使いにくいことだろう
「いくよー。“ダスター”」
リンドルの隣に黒いバラの花が出現した
宙をまうバラの上にリンドルが飛び乗る。
リンドルの合図で黒いバラから花とは対称的に鮮やかな緑色をした蔓がトイスをめがけて伸びていった。
蔓には無数の棘が生えており、トイスがかわした蔓が地面に当たるたびに穴を開けている。
トイスはなんなく避けているが、次第にその数が増え、少しするとトイスの腕をかすった。
腕には少しかすっただけだというのに切り傷ができ、血が滴っていた。
「これはなかなか…“ウィンドソード”」
トイスが細剣を構えると細剣が風を纏った。
さらに伸びてきた蔓をトイスは避けることなく、全て切り落とした。
切り落とされた蔓は霧状に霧散した。
「次はこっちの番だよ“ウィンドォ”」
今度は細剣ではなくトイスを風が包んだ。
トイスは追い風に乗りリンドルとの距離を一気につめた。
そのまま勢いを細剣にのせ、リンドルが乗っていたバラを切り裂いた。
切られたバラは蔓と同じように霧散した。
「…あれ?」
トイスが切ったバラを振り返る。
しかし、そこにリンドルの姿はなかった。
辺りをみわたすトイス
増えていく魔力を感じた。
「そこか‼」
トイスから離れた場所にリンドルはいた
リンドルが発する魔力が上がっている。
「…………対翼の天魔“カタ・リナ” その姿を示せ‼」
「精霊はやばいな」
リンドルの横に蝶が集まり始めた。
トイスは慌ててリンドルとの距離をつめるとすぐにリンドルめがけて細剣を突いた。
蝶は二人の少女の形を成した。
トイスの細剣を空気を貫くに終わった。
リンドルは二人の少女のてをつかみ飛んでいた。一つずつの羽を交互に動かしながら飛ぶ二人は、リンドルの重さを意に介さず静かに、そして速く飛んでいる。
リンドルはトイスから距離をとったところで二人から手を離し地に降りた。
二人もリンドルの後ろへと着地した。
「あそこまでされたらこっちも全力でいかないとね……」
トイスは飛ぶリンドルを目で追いながら自身も精霊を召喚するため、詠唱を開始した。
「…!?これはもしかして」
リンドルもトイスが何をしているのかを察し止めようとしたが、トイスの詠唱はすぐに終わった。
トイスの頭上に沢山の蝶が集まり、黄緑色の鯨が姿を現した。
トイスがリンドルに笑いかける。
「これで同じ条件かな?」
「いくよ…サイファー」
ブウォォォオオオ
トイスに答えるように黄緑色の鯨…サイファーが大きく吠えた。
「“ブライネット”」
サイファーが、大きな口を開くとそこにエネルギーが集まっていく。
「これはヤバイ…リナ“ブラックホール”」
リンドルの合図でリナ…黒い羽の少女の手が淡く光った。
リンドルの前方に大きな穴が現れた。
同時にサイファーがブライネット(エネルギー砲)を放った。
ブライネットはまっすぐブラックホールへと進んでいき、ブラックホールへと吸い込まれていった。
精霊同士の魔法がぶつかり合い、激しい光を放つ。
しばらく続いていたが、トイスがつらそうな表情になりブライネットが弱まり出した頃、ブラックホールが一際強い光を放ち爆発した。
離れていたトイスも爆風を浴びよろめくなか、爆煙の中からリンドルが二体の精霊に掴まり出てきた。
爆発があった場所・トイスのいる場所から距離をとり、着地したリンドルは身体中が傷だらけになっていた。
それでもしっかりと立ち、手を二体の精霊に向け呪文を唱えた
「“ダークレイ”“フォースレイ”」
リンドルの両手が黒と白に染まる。
二体の精霊は目を閉じると、その手をとった。
黒と白に染まったリンドルの手から、二体の精霊に移っていった。
精霊の羽が強く光った。
「“ソルフォン”」
精霊が手を伸ばすと、そこに白と黒、二つの直径十センチほどの球体が浮かんだ。
トイスもただ見ているだけではなかった。
「“フルール”」
サイファーを緑色の光が包んだ。
サイファーを覆っていた光がトイスの細剣へと集まる。
「“ウィンドォ”」
トイスが距離をつめようとしたところでリンドルが“ソルフォン”を放った。
二つの球体はすごい早さで飛んできた。
そして爆発した。
「ハァハァ…終わった?」
リンドルは感じた手応えに安堵のため息を吐いた。
「まだ早いよ」
「……え?」
そこでリンドルの意識は途切れた。
リンドルが意識を失ったことで、精霊も一緒に消えた。
シルカはそれを確認するとリンドルにかけより、回復薬と、流し込むための水を口に入れた。
リンドルが落ち着いたところで、再び寝かせ、トイスに向き直った
「勝者はトイス‼」
「ん……んー……あれ?」
「大丈夫?」
リンドルが目を覚ましたとき、トイスとシルカがのぞきこんでいた。
リンドルはすぐに状況を飲み込んだようで「負けちゃったか……」
と呟いた
体を起こしたリンドルはトイスにあのときどうやったのかをきいた。
トイスは苦笑いを浮かべた
「あのとき本当はもうダメかと思ったんだけどサイファー…精霊が風で私をおもいっっきり飛ばしたんだー。ウィンドォって魔法のおかげもあって何とか助かったんだ」
「ふぅ…そっかぁ。でも次は私が勝つ」
「うん、私だって負けないよ。」
「そういえば負けたんで、何でも聞きますよ?」
「あー、そういえばそうだった…急に思い付かないなぁ…あ、そうだ。今度どっか遊びにいこ?」
「それでいいの?」
「まぁ、そこで昼御飯でも奢ってくれたらいいから、いっぱい遊ぼ?」
「う~ん。わかったよ。」
次の第三試合は水気対シルカ




