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無気力チーター  作者: maiki
第一章 学校編(ロール)
32/91

それぞれの次

「ここの層はもうなにもないのかな?」

部屋のなかをキョロキョロしながらオンサ・テレが言った。

答えたのはリンドル・シャーだ

「さっきからなにかが出そうな感じもないし、さっきの人が待ち伏せするために先に倒してたんじゃないのかな~?」


ため息をつきながらミル・レーシアが

「まぁそんな感じだろうね、予定はかなり狂ったけど、先に進もうか。…….......茶見君、さっきのパーカーを着ていたやつのこと本当に何にも心当たりがないんだよね?」


聞きながらも知らないと言う答えを期待しているかのように不安そうな顔をしている。


「ん~.......記憶力には自信がないからね~、知らないと思うけど..............知らないんだろーね」

そういって笑っている。


(本当に肝が太いのか、ただお気楽なだけか.......)

「まぁ実際そういうところに救われてる部分もあるんだけどね。」

「なんのこと?」

「な、何でもない。忘れてくれ」


レーシアは誤魔化すように咳払いをして、

「よし、そろそろいこうか」


全員はうなずき第2層へと向かった。




教師たちの会議が終わった。

話し合いの結果、迷宮内でなにかがあったことは間違いないがここからの連絡手段がないため、3日が終わるまで待つことになった。

待機していた生徒たちは学校に戻し、リタイアした生徒は順次学校へ戻すようになった。


話のなかで、学校にたいし何者かの目撃情報があったことがわかった。

学校の生徒ではなく、黒いパーカーを着ていたと言う。


そこから、学校内、周囲の監視、防衛の強化など詳しいことはまた後日改めてと言うことになったが今のこの3日間の間に他に何もないように、警戒を強めるようにと話がまとまった。

教師全員の頭の中にはFクラスでゆういつ、いまだに迷宮ないにいる班.......誰も予想していなかった班に何事もなく無事に戻ってくれるようにと祈る気持ちが広がるだけだった。





教師の話が終わりテントから教師が出てくるなか、一人の教師が茂みの中へと入っていった。

そこには既に3人の人物がおり、3人とも黒いパーカーを着ていた。

そのうちの一人が

「遅かったじゃないかトルス、教師ってのも大変だな」

ハハハと笑いながらトルスに缶を1つ投げる。

受け取り、「これは?」

缶を投げた人物の右に座っていたもう一人の人物が代わりに答えた。

「それはさっきためしに作ってみたんだ。

水属性の魔法使いの魔力を液体状にして入れてある。

それを使えば2、3回ぐらいなら水の魔法も使えるはずだ。」

ひきつった笑みを浮かべながらトルスは説明をした人物を見た。

「はずって.......大丈夫かよ.......」


今まで黙っていた人物が喋った。

「まぁまぁ、たまに失敗するけどクルの作るやつって大抵面白いじゃん?やってみるだけでも価値があると思うよ?.......コウル先生」

ニコニコと笑いながら言うが

「はぁ~、今はそれでいいけど関係ないときにその名前で呼ぶとぶっ殺すからな」

「おぉ~怖い」

さっきと同じ笑みを浮かべたままそそくさともといた場所まで戻る。

クルと呼ばれた人物は苦笑いしているが、トルス.......もといコウルはそれに.......と続ける

「それに.......たまにの失敗が魔力爆発とかそういう規模がでかい死ぬようなリスクばかりじゃないか」

そういいながらクルをジト目で見ると

クルは照れたように

「そんなのたまにじゃないか~、万に1つの可能性だろ~」


「万に1つじゃねーよ‼この前3人連続で同じ結果になったじゃねーか‼3人とも粉々だぞ」

周りの二人もクルをジト目で見るが本人は

「大丈夫だよー、可能性が高いのはどうでも言いやつでしか実験してないから~」


「実験!?今実験って言ったぞこいつ‼」

いつものようなやり取りだが話が長引きそうだったので初めに話始めた缶を投げた人物が

「そろそろ戻った方がいんじゃないか?あんまり一人でうろうろしてたら怪しまれるだろ」


「わかったよ.......そう言えばあいつは?姿が見えないけど。」

とたんに機嫌が悪くなったように

「いつものことだろ。なんか知り合いがいるとか言ってどっかに言ったよ。今ごろそいつは死んでるかもな。」

そう吐き捨てた。

「はっ、あいつと友達になるようなやつならそいつも相当ヤバイやつってことだな。」


そうしてトルスはもとの教師の顔、コウルに戻り何事もなかったようにテントに戻った。





2日目、夜

ー2層ー


水気は相変わらず“水の精王”の背中の上で静かに寝息をたてている。


レーシア達は学校の生徒達に自分達は最弱だと思われており、また、あえてそうしてきたので別に文句はなかったが、周りの生徒に変な違和感を与えないために、力を出さないようにしてきた。


それがいま、自信の力、能力を確かめるように.......日頃のストレスを発散するように魔物を相手にそれぞれがとてつもない力を使い暴れていた。


発端は2層目に入って30分ほどが経過したときにレーシアの言った言葉から始まった。


「そう言えば皆は自分の力についてどこまで知ってる?」


「レーちゃんどうしたの急に?」


「いや、私は元々魔力が少ないし、武術が得意でもあるから自主練ができるけど、魔力を隠してないといけないならどこまで成長したのかわからないんじゃないかと思って。」


「そういうことね、私は感覚かな?」

まず答えたのはオンサ・テレだ。

「魔力をなるべく使わずに、いろんな属性の魔力を体のなかでイメージしてそのときに使った魔力がこれくらいだから本気を出したらこれぐらいになるかなって」


「さすがだなぁ、私なんて暴走しちゃいけないし、自分の力がどれくらいかなんてわかんないよ」

そう言うリンドル・シャーにレーシアが引っ掛かったことを聞いた。


「暴走?暴走ってどう言うこと?」


「あれ、言ってなかったけ?元々光と闇の属性を同時に扱えることはあり得ないんだよ。

お互いがお互いに影響しあっちゃって、」


「へぇなかなか大変なんだね。リズはどうしてるの?」


「私は別に特別なことはしてないよ。土魔法って以外に魔力の大きさは大したことないから。」

「でも土魔法が一番大変なんじゃなかったっけ?」


レーシアの質問に答えたのはシャーだ

「土魔法が大変なのは使っている間はずっと魔力が消費していくからだよ。あとは範囲とかそう言うのも関係してくるけど、広い分だけ徐々に減ってく魔力の量も多いいんだって」


「へぇさすが、テスト中寝てなかったら学年で1位とれるのにね.......」


えへへ、と照れながら所々髪がはねている頭をかく。


(誉めてないから.......)

3人は心のなかでつっこんだ。



四人の視線が一人寝ている、水気へと向く。

魔物がいつ現れてもおかしくない迷宮でここまで悠長に話ができているのは、水気の出した2体のうちの1体が蹴散らしてくれているからだ。


「彼はどうしているのかな?」


「ん~元々魔力は無いに等しいからね」

と四人の後ろから声がした。


・・・・・・・キャー

今まで上にいた水気が突然後ろから現れた。


「い、いつの間に?」


「なんか面白そうな話してたから。」


水気は普段から授業中も寝ているくせに、魔法の話になると結構乗り気になって話すのだ。


意外な話だが彼は何故か古文や昔の歴史についてはかなり詳しい。

前にどうしてか聞いたときは何でだろうね、と言っていた。

..............関係ない話だが彼は古文や歴史には詳しいくせにテスト中もずっと寝ているので、成績は良くない。想像通りに.......



「皆そんなに力使いたいなら今使えば?」


「何をいっているんだ‼外に先生たちもいるしも気づかれたらどうするんだ。」


「迷宮内って基本は外からは一切干渉できないから大丈夫なんだよ?」





・・・・・そう、この一言をきっかけに全員が自身の力を解放した。



2層のボス、ミノタウロスも一気に攻略してしまった。


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