異世界の始まりは愚痴とともに
心地よい風が頬をなで、暖かな陽の光が俺を照らしてくれる。そして、空気を吸い込めば草のいい香りがする。
そうここは草原だ!どこから見ても、誰がみてもあるのは草花だけのただの草原だ。
遠くを見渡しても建物どころか人っ子一人いないそんな風景がどこまでも広がっている。これがただの旅行ならこの景色にどれだけ心が癒されただろう⁉
本当にあのじいさんはやってくれたよ!!どんだけドラマが見たかったのか知らないけど、こんな何もない場所に送りやがって、いくら見逃したくないからってこれは焦り過ぎだろ。
俺のじいさんに対する評価はダダ下がりだ。
本当なら、もっと愚痴りたいとこだけどそうも言っていられない、すぐじゃないけどこのままじゃ飢え死にかそれともモンスターの腹の中なんてことにもなりかねない。まずは自分の状態でも確認するか。
自分の格好を見てみると死ぬ前と同じ紺のスーツ、白シャツにネクタイそして足元は革靴と一般的なビジネスマンスタイル……この格好は完璧に浮いてる!あとポケットを探ってみたが入れていた財布とスマホまでは再生されなかったみたいだ。
あとは……そうだたしかじいさんがステータスが見れるから確認しろって言ってたけど見方がわからない。とりあえず口に出してみるか?これが地球なら完璧にイタイ奴だな。
「ステータス」
口に出してみると、半透明で一辺が30㎝ぐらいのステータス画面が目の前に現れた。顔を動かしてみるとステータス画面も同じようについてくるみたいで、空中に固定されてるわけじゃないみたいだ。驚いたけど、こんなの見るとここは異世界だって実感するな。
クロサキ タツヤ
種族:人間
性別:男
年齢:20才
職業:建造士
レベル:1
⭐魔法
【修得項目なし】
⭐スキル
※アクティブスキル
【アイテムボックス】
【鑑定】
※パッシブスキル
【アステリア言語】
【不老】
【魔力無限】
※ユニークスキル
【開拓】:初級
※ゴッドスキル
【神級建造】:初級