8話
最近の機械は凄いな-、と思う今日この頃。まだまだ恐竜が居る時代なのにね。
4日経った。
ここには本当に人が来ない。
来るのは食事を運ぶ機械だけ。
何とも暇だね。
「えぇぇりぃぃぃん…。暇だよぉぉぉぉ……。」
「でしょうね。基本的にここには誰も来ないもの。来るとしたら姫様位よ。」
「姫様?」
「そうよ。多分、今日辺り来るんじゃないかしら?……となると。」
「僕、ヤバく無いかな……?」
どうしようか……。
一応、人に化ける事は出来るから、永琳の仕事の関係者とか…は、無理か。
永琳、“仕事は一人でするほうが安全”って言ってたし。
よくよく聞くとどういう事だよ。
安全って、普通は確保されてるものじゃないの?
じゃなくて、
「どうしようか……。」
「人間以外に化けられないの?」
「一応、やってみるけど…それ!」
ボフ
さて、初めてのことだけど、どうなったかな?
煙が晴れて永琳が見える。小型の動物を意識して変化してみたからか、永琳が大きく見える。
「どうかn、うわああ!」
いきなり抱きしめられた!?
永琳がご乱心!?
「可愛いわ!」
「…はい?」
「今日からずっとそれで居なさい!」
「イヤ、それはちょっと…」
ギュウウウウウウ
「良いわね?」
「イエス、サー…。」
結局、永琳の作った実験動物という枠に収まった。
しばらくして
僕が永琳の要望で、永琳の膝の上にてまったりしていると、僕の耳が誰かの足音を捉えた。
「永琳、誰か来たよ。」
「きっと姫様よ。」
ほどなくして足音の主がドアを勢い良く開いた。
「永琳!」
「何ですか姫様、また抜け出して来たんですか?」
「きょ、今日は違うわよ!ちゃんと課題を終わらせて来たもの!」
「それならいいですけど、いや、そもそもここには来てはいけないんですが。」
この子が姫様か-、大体十歳位のお転婆な女の子だ。
何かイメージと違う…。
「あら?その子は?」
およ?ご指名ですか?
「この子は私が作った実験動物ですよ。可愛いし癒やされるし、姫様も触ります?」
「うん!」
まあ、撫でるだけならいいですけど、
そんな思いと裏腹に、姫様なる女の子は、優しく頭を撫でてくれる。
「キュウウウウウウウウ………。」
「懐かれたんですかね?」
「フフン、私にかかればこのくらい、余裕よ!」
か、かなりのテクニシャンだ……!
(ちょっと、私が撫でた時と反応違うじゃないの!)
(だって…この子…撫でるのが、上手なんだよ…。眠い……。)
(寝たら殺すわよ。)
(何て理不尽な!)
「ねえねえ永琳、この子、私の屋敷に連れて行っちゃ、ダメ?」
「ダメですよ。」
「えぇぇ~なんで~?」
「そんな見た目でも実験動物ですので。(それが無いと寝られ無いかもしれないので)」
……永琳、あんたって人は…。
クロ:小動物状態
尻尾は狸、手足は犬、体と頭が狐の、大きさは猫くらいの奇妙な生き物。
特徴:バランスがいい感じになっていて、可愛い。
訂正しました。
永林→永琳
「それならいいですけど、そもそもここには来てはいけないんですが。」
→「それならいいですけど、いや、そもそもここには来てはいけないんですが。」
(それが無いと寝られ無いので)
→(それが無いと寝られ無いかも知れないので)