2話
ドカァァン ドゴォォン
「う、うわぁ!」
「ほらほら!そんなへっぴり腰じゃあ、この山に住まわせないよ!」
おかしい、どうしてこうなった?
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「ハァ、結構登ったな、そろそろ頂上かな?」
今、適当な山を登っています。頂上から見てどんなものがあるか、見てみたかった。
でも、かれこれ一時間近く歩いてる。前世が少し病弱だった僕には、長距離歩けたりするのが嬉しいんだよね。
聞いてない?言ってないですから。
で、山の頂上に来たんですが。
「んぎぎぎぎ...」
「うにににに...」
「···幼女と大の大人が喧嘩している···!」
え、何あれ。幼児虐待?怖いわー。
まあ、とりあえず、
「ねえ、何やってんの?」
「「うおわぁぁぁ!!」」
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「いやぁ、見苦しいところ見られちゃったねえ。」
「私は謝らないからね。」
「何かあったんですか?」
「そうなんだよ!聞いてくれるかい?」
~女性説明中~
...話によると、おやつを食われたとか。いや、まあそのおやつも、かの有名なティラノサウルスなんですが。暴君と言われるティラノサウルスも、妖怪の前にはおやつも同然ですか。ソウデスカ。
というか、喧嘩の理由がそれですか。
子供か!あ、一方は子供か。
「...まあ、とりあえず食べたほうが悪い。」
「はっはっはっはっは!どうだ!分かったかルーミア!正義は勝つ!」
「むう......。」
まあ、これでこの問題は解決かな。次は僕の話を聞いて貰おう。
「あの~、この山って住むのに許可とかいります?」
「ん?......まあいるっちゃ要るかな?」
「あ、ホントですか!ではだれに?」
「私だよ。」
...え?
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「じゃあ、この山の頭の私に一発当てられたらこの山に住んでもいいよ。」
「ちなみに何の妖怪ですか?」
「うーん、知ってるかなぁ?鬼っていうんだけども。」
うぇぇぇ!マジですか!さっき生まれた(?)ばかりなのにハードル高すぎやしませんか!?
「ああ、後、名前は赤鬼蛮崋だよ。ヨロシク。」
「あ、じゃあついでに、私はルーミアだよ。」
「ヨロシク、僕はねえ、」
...あれ?名前何だっけ?
まあ、今決めればいいか。
「...えーと、ねえ...クロだよ。」
「そうか!よろしくな!」
「はあ、住むと決まった訳じゃないけど、よろしくお願いします。」
「よし。お互い自己紹介も終わったし、さっそく始めようか!」
生きて帰れますように......。