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異星の日本国  作者: 流星
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特別派遣部隊の活動②

特戦群による異世界での行動です。

降下ポイントは事前に行われた航空写真から既に決まっている。

場所は街と街を繋ぐ太い道(街道)の中間点に程近い丘で、ここなら大型のチヌークでも降りることが出来るだろうということだった。

また、付近に人家が無く発見される恐れも少ないと思われるからだ。



バラバラバラとローター音を響かせて目的地上空へ到達したチヌークはまず周囲を一周した後、後部ドアを開け徐々に高度を落とし地上まで20m付近でホバリングを始めた。


すぐさまロープを落とし、89式小銃を携行した黒川・古井が素早く降下し、続いて坪井・石田・佐藤が降り円を描く様に展開し安全を確保した。


そしてチヌークが着地し馬と幌馬車を下ろして物資を積み込んだ。


実はこの馬車、出発5日前に隊員立ち達の手で作られたまぁ、早い話が「お手製」なのだ。

材料は習志野駐屯地近くのホームセンターで木の板と車輪、ニスを買って施設科隊員の協力の元2日で作ったのだ。


馬車には20日分の食糧と重量のある機関銃やカールグスタフ及び弾薬、バッテリーに長距離用の無線機、馬の飼葉...色々と積み込んである。


こうして馬車に積み込みチヌークを見送り5名は初となる異星の地を歩き始めたのだった。



ゴロゴロゴロと規則的な音を立てながら馬車は進んでゆく。

予想よりも道がしっかりしていたこともあり快調である。

ゆっくり進む馬車には幌が掛けられている。

濡れては困る物が多いので当然だろう。


その前後左右には隊員が付き護衛している。


隊員達の格好は普段の迷彩服では無く防弾ベストの上にヨーロッパ風の服装とマントを羽織った姿である。

目的は異世界に溶け込むためとマントで武器を隠すためだ。


隊員達の手にはそれぞれダットサイトとサイレンサーを装着した89式小銃が握られている。


「はぁ~まさか異世界でコスプレをするとは思いませんでしたよ。」


呟いたのは石田二曹だ。


「しょうがないさ、迷彩服じゃあ怪しまれる。」

そう宥めるのは坪井隊長だ。


何気ない会話に感じるがこういった会話の中でも周囲からは目を離していない。


その時だった。

耳の無線機から先行している佐藤二曹から報告が入った。


『こちら佐藤、前方300mに黒煙が見えます。』


『こちら坪井、嫌な予感がするな、とりあえずその場で待機だ』


『了解』



「隊長、300mって・・・」

そう憂慮するのは石田ニ曹だ。


「わかっている。第1目標のα村だ・・・・」


「ともかく急ぐぞ!!」


「「「了解」」」



「すごい煙だな.....」

坪井が呟く。


「火事ですかね?」

と黒川が尋ねる。


「わからん、だがこれだけ大きな火事もないだろ?確か先の村は30戸位のはずだ・・・」


答えたのは佐藤だ。


『こちら古井、応答願います』


『こちら坪井、様子は?』


『どうやら盗賊の様です』


「「「盗賊!!!」」」


坪井『詳しい報告を』


『はい、20名程の盗賊が村人を襲い、家に火をつけている様です。』


『了解した。至急戻って来てくれ』


『了解』


「隊長!どうするんです?」

黒川が尋ねる。


「どうすると言われてもな・・・」

そう言って頭をポリポリと掻き腕を組む。


「どのみちこのまま進めば発見されます!」


「わかっている。しかし....」


「盗賊に見つかれば攻撃を受ける可能性が高いです!」


「・・・・」

「わかった。」

「隊員に危険があるなら介入しても問題は無いだろう。」

「それに村人を見殺しにはできん」

そう判断した坪井は指示を飛ばし始めた。


「方法だが、遠距離から狙撃で盗賊の頭を倒し、続けて射撃で1人ずつ倒すぞ。この際、絶対にこちらの姿を見られるな」

「また、誤射と伏兵には注意せよ!」


「了解!!!!」


「散開!」

坪井の号令により二手に別れ盗賊を十字に射撃できる位置まで移動を始めた。


いかがでしょうか?

何かおかしな点やご意見ありましたら感想をいただけると嬉しいです。

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