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第一部 夢の一歩 9話

調子良かったですわ!!笑

王国の闘技場にて、開会式が開かれている


「皆さん!!お集まりいただきありがとうございます!」


ベシャリがお立ち台からマイクのような道具を持って語り始める


「我こそは最強だという武人、魔術師の方々、これよりトーナメントを行い優勝者には賞金と王国騎士の職が与えられます!」


答えるように参加者と観客が歓声をあげる


「こちらで参加者を三つのグループに分けさせてもらいました。そこで三名の優勝者を決め、これに我が王国が誇る騎士ロミル・クアミレアを加えた四名で決勝戦を執り行います!!」


観客は歓声を、参加者はロミルと戦うことに喜び歓声をあげる者とまともに戦えるか不安になっている者がいる


「ではトーナメントを行う前に我が国の王アスコルタ・クオーリよりお言葉を」


ベシャリはそう言い一歩下がる、王は一歩前に出て


「国民の皆さんお集まりいただき感謝します。そして参加者の皆さん、現在我が国は知っての通り魔族と長きに渡る戦いが続いています。その戦いを終わらせる為にも皆さんのお力を貸していただきたい」


参加者、観客共に静かに王の話を聞いている


「強さの基準は様々だ。そこで王国騎士に足る実力があるかどうかの判断はロミルに一任した。優勝者だけでなくロミルが認めれば王国騎士として何人でも迎え入れよう」


参加者と観客は歓声をあげる。ベシャリは聞いていなかったので驚いている


「ロミルに次ぐ王国騎士の誕生を楽しみにしている」


王は下がる、ベシャリは王に小声で


「聞いておりませんぞ陛下!」


王は答える


「強い人材は多い方が良かろう?」


ベシャリは少し強い口調で


「あの女のように言う事を聞かない奴ばかりだったらどうするのです!!」


王はロミルの方をチラッと見て


「それでも国民が危険になるよりはマシだ」


そう言い王は玉座に戻り、べシャリは前に出ていく


「なんと陛下より参加者全員にチャンスをいただきました!しかし、ロミル騎士に認められればです!簡単な事ではありませんよ!ではそのロミル騎士に一言いただきましょう!」


ロミルはめんどくさそうに前に出る


「やるからには本気でやる。楽しみにしているぞ」


観客達は盛り上がる、ベシャリは前に出て


「ではこれよりグループ分けを発表します!」


ベシャリはスキルを唱える


「マウスキーパー」


すると大量のネズミが色んなところから参加者一人一人に向かっていく


「ご安心ください!私のスキル、マウスキーパーで使役している魔物チュウチュウ達です!」


参加者と観客は驚いていたが、説明を聞いて安心する


「参加者の皆さん、近くにきたチュウチュウの首についている布の色があなたのグループです!」


参加者はチュウチュウの首についている布を取る、何人かは反射的に倒してしまっている


「倒してしまった参加者の皆さん、お気になさらず、魔物ですので」


ベシャリはそう言い、続ける


「では明日よりトーナメントを開始いたします!」


観客達は一層盛り上がり、開会式が終わる

____________________________________________

その頃猿楽達はテントを片していた


「ちょっと待っててな、星助」


猿楽にとても懐いている星助


「マスター、何か手伝える事はありますか?」


シルフが猿楽を手伝おうとする


「もうすぐ終わるから星助を見ててくれ」


星助を抱えてシルフの方に連れて行く猿楽


「わかりました。こっちへおいで」


「プギ」


シルフと星助も仲が良さそうだ


「星助はなんで言葉を話さないんだろう?」


猿楽は星助が言葉を話さないことに気づく


「確かにな、おいら達は翻訳っていうスキルで話せるようになったから星助も話せるはずなのに」


エンマも疑問に思っていた


「まだ幼いので、そもそも言葉をまだ覚えていないのかもしれませんね」


「プギ?」


シルフは星助を見ながら言う、星助はみんなが自分を見ているので不思議な様子


エンマも納得して


「なるほどなぁ」


猿楽はワクワクした顔で


「じゃあいつか言葉を覚えた時が楽しみだな!」


そう言って星助を撫でる


そうこうしているうちに片付けが終わり出発の準備が整った


「よし!出発しよう!」


猿楽は星助を抱っこして、エンマはシルフの背中に乗り歩き出す


「いいなぁ、俺もシルフの背中に乗りたい!」


猿楽がエンマを羨ましそうに見て言う


「すみません、マスター。私が大きくなったら是非」


シルフは申し訳なさそうに答える


「おお、シルフはまだ大きくなるのか!」


猿楽は驚く


「はい、父と母は今の私よりずっと大きかったです」


シルフは父と母を思い出しながら答える


それを聞いたエンマが尋ねる


「シルフってまだ子供ってことなのか?」


シルフは考えながら


「そうですね、星助程では無いですが、まだまだ子供です」


エンマはなるほど、と言う顔をしながら


「そうなのか〜」


猿楽はニコニコしながら


「なんか楽しみがいっぱいだな、星助!」


星助は元気に答える


「プギ!」


シルフはその様子を見て


「はい、私はもっと強くなります。マスター」


それを聞いた猿楽は真面目な顔で


「俺も強くなるよ」


エンマもあの大蛇の事を思い出し


「おいらだって強くなるぜ!」


星助も続いて


「プギ!!」


一行は少し静かになり、みんな真面目な顔をしている、それぞれ心の中で


「おいらはもっとスキルを知らなきゃ…」


「命をかけてでも守る側に…」


「俺はエンマ達の親なんだから…」


「プギ…」


それぞれが誓いを胸に歩き進める、するとシルフが


「弟達の匂いがします!」


猿楽は驚いて


「本当か!?じゃあこの近くにシルフの弟達が!」


シルフは答える


「微かにしか感じませんが、こっちの方です!」


シルフはそう言って匂いの感じる方へ走る。猿楽もついて行く


「ここで途切れています…」


森の中で匂いが途切れる


「おいらが木の上から見てみる!」


エンマが木に登っていき辺りを見回すがシルバーウルフどころか、魔物の一匹もいない


「どうだ?エンマ?」


猿楽が木の上を見上げて聞く


「だめだ、近くには何も」


エンマが降りてきて答える


「何か手掛かりは…」


そう言いながら辺りを探し回る猿楽


「マスター、弟達はもう…」


シルフは諦めかけている


「諦めるなよ!シルフ!」


猿楽は何か手掛かりはないかと探し続ける


「プギ!!」


その時、星助が猿楽の腕から飛び出す


「どうした!?星助?」


猿楽達は飛び出していった星助を追いかける


「プギ!プギ!」


星助は森の中の岩肌が見えているところで岩肌に向かって鳴いている


「そこに何かあるのか?星助?」


猿楽達は星助の様子を見てその岩肌に近づく


「なんか感じるか?シルフ?」


シルフは星助が騒いでいる辺りを嗅いでみる


「すみません、わかりません」


シルフの鼻でも何かを感じることはなかった


「プギ!プギ!」


星助は何かを訴える様に鳴いている


「おいら達みたいに会話ができれば…」


エンマは星助の言ってる事が何か考えながら呟く


「何かあるんだここに!」


猿楽は星助を信じて、岩肌に耳を当てたり、触ったりしながら言う


「なんでしょう?」


シルフは疑問の表情で呟く、エンマもまだわからずにいる


その時猿楽がエンマに


「エンマ!このツタを成長させて、岩を動かせないかな?」


岩肌には沢山のツタが這っていた


「岩を動かす!?や、やってみる!」


エンマは岩肌の前に立つ、そして心の中で


「あの時は夢中でただ大きくなれって思ってスキルを使ってみた…だからこのツタを岩にもっと絡むように成長させて岩が持ち上がるイメージをして…」


エンマが考えている間に猿楽は星助を抱えて岩肌から離れながら


「星助、よくやった!あとはエンマに任せて!」


星助は答えるように


「プギ!」


エンマはツタの成長の仕方をイメージしている


そしてツタに触れ、スキルを唱える


「上手くいけ!成長グロウ!」


するとツタはエンマのイメージ通りに成長し、岩が動き、その先には…


「洞窟?」


エンマは目の前に現れた洞窟の入り口に驚く


「さすがエンマ!」


猿楽はエンマを褒める


「この先には何があるんでしょう?」


シルフは洞窟を見て言う


なんだか怪しい雰囲気を放つ洞窟の入り口を見つけた猿楽達…


星助は自慢げに鳴く


「プギ!!」

ここから話が長くなりそうです…

とかいってそんな長くならないかも、いや、8:2で長くなる!

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