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第一部 夢の一歩 11話

切りどころわかんなくていつもより気持ち長くなっちまいました…


許してちょんまげ

グーフォがナヘカを掴み全速力で飛ぶ


「間も無くです」


ヴァンピのコウモリがそう言い、猿楽達が入った洞窟の前に辿り着く


グーフォはナヘカを放し


「ここは…」


ナヘカは驚いた顔で


「こんなところにダンジョンが!?」


ヴァンピが答える


「はい、このダンジョンの中です。もう一度言いますが、人間達は殺してはいけません」


ナヘカが答える


「そいつら次第だな、陛下を傷つけたことは許せねぇ」


グーフォがヴァンピに


「ダンジョンの中ともなると、我々ではなく魔物に殺されている可能性もありますので」


ヴァンピはグーフォ達に


「それは困ります、陛下のお気に入りなので、その場合は守ってください」


ナヘカは怒り


「はぁ!?守るだ?陛下を傷つけるようなやつがこんなダンジョンでやられるわけねーだろ?」


グーフォが洞窟の先を見つめ


「ナヘカ、どうやらこのダンジョン様子がおかしいです」


ナヘカはそう言われ洞窟の先を見る


「あ?確かになんかやばい気配がすんな、どういうことだ、ヴァンピ」


ヴァンピは答える


「それも含めて、よろしくお願いします。陛下と見ていますので、その場の対応を」


グーフォは軽くため息をつき


「怒りもどこかへ飛んだわ、これは大変な仕事になりそうだぞ、ナヘカ」


ナヘカは答える


「おう、楽しませて貰おうじゃねーか」


そう言いながら二人は洞窟、いやダンジョンに入って行く

___________________________________________________

その頃、猿楽達は魔物から逃げていた


「多い多い!!」


シルフの背中に乗っているエンマが後ろを見ながら言う


猿楽は星助を抱えながら走っている


「シルフ!エンマ!どうする?」


エンマはシルフの背中で考える


「シルフ!あれはなんていう魔物なんだ?」


シルフは答える


「すみません、私も初めて見ました」


猿楽が後ろを振り向き


「モーグル!っていうみたい!」


エンマは驚く


「なんでわかるんだよ!」


猿楽は走りながら


「そういえば、シルフの時、シルバーウルフって見えたなぁって思って、集中して見てみたら見えた!」


エンマは追いつきそうなモーグルを蹴り飛ばしながら猿楽にツッコむ


「なんだそれ!!」


エンマは考える


「あれはもうモグラってことで良いよな…猿楽!モグラの弱点!!」


猿楽は即答する


「臭いか音!!」


エンマはそれを聞き


「臭いは今は無理、音か…猿楽!シルフ!タイミング合わせて思いっきり叫ぶぞ!!」


猿楽は答える


「おっけ!!」


シルフも


「かしこまりました」


星助もわかっているのか


「プギ!!」


エンマはタイミングを測り、合図を出す


「行くぞ!3…2…1!」


同じタイミングでシルフと猿楽は立ち止まり振り向く


「せーの!!」


エンマの合図に合わせて一斉に叫ぶ


猿楽「ワァ!!!!」


シルフ「グォォ!!」


エンマ「アア!!」


星助「プギ!!!」


突然の大声にモーグル達は怯み止まる


エンマはスキルを唱える


「うまく塞がれ!成長グロウ!」


モーグルと猿楽達の間に植物の根が張りモーグル達は近づけなくなる


「はぁはぁ上手くいった…」


エンマは地面に寝転び安堵する


「さすがエンマだな!」


猿楽もエンマの側に座り話す


「でもここに植物は無いのに、なぜスキルを?」


シルフは疑問に思いエンマに尋ねる


「おいらのスキルは植物に魔力を注いで成長させる、それなら種とか木の根とかを持ち歩いてたらそれでもいけるかなって」


シルフはそれを聞き


「なるほど、エンマはスキルの理解が早いですね」


エンマは疲れた表情で


「上手くいく保証はなかったけどな」


猿楽はエンマに


「ってことはエンマがいれば野菜食べ放題??」


エンマは猿楽に


「おいらが魔力をもっと効率よく扱えるようになればな、野菜作る度に倒れるわけにはいかないし」


猿楽はエンマを心配して


「そっか、ごめん…そろそろ休憩にしようか?」


シルフは去っていくモーグルを確認しながら


「安全なところがあるかどうか、少なくともここは一旦離れたほうが良いかと」


猿楽は立ち上がり


「じゃあ安全なところを探して、もう少し進んでみよう」


エンマはシルフの背中に乗り


「ごめんシルフ、ちょっとおいら休む」


シルフは優しく


「休んでください、エンマ」


猿楽達は再び進み出す

__________________________________________________

ダンジョンに入ったグーフォとナヘカは感知スキルを使う


目が赤く光り辺りを見回すグーフォ


「近くに人間はいないな、そっちはどうだ?ナヘカ」


ナヘカは舌をチョロチョロ出しながら辺りを見回している


「熱い熱を感じるぜ、一際大きいのがいる」


グーフォはそれを聞き


「人間達の前にこのダンジョンの主に挨拶しに行きましょうか」


ナヘカは同意して


「おう、久々に本気でやれそうだ」


グーフォとナヘカは大きな気配の感じる方へ向かう

__________________________________________________

傷メイクをしっかり落としてキレイになった猫が玉座に座る


「様子はどうだ?ヴァンピ」


ヴァンピは答える


「グーフォとナヘカはダンジョンの主を見つけてそちらに向かっています」


猫は楽しそうに


「血の気の多い奴らにゃ!人間達の方は?」


ヴァンピは答える


「モーグルに追われていましたが、自力で対処し今は休んでいます」


猫はワクワクしながら


「早く合流してほしいにゃ!楽しみにゃ!」

__________________________________________________

猿楽達は少しひらけた場所で休んでいた


エンマが猿楽に


「休んでばかりもいられないし、この後の方針を決めよう」


猿楽は腕を組み考える


「んー」


エンマはシルフに


「シルフ、弟達は近くにいそうか?」


シルフは答える


「気配は感じるのですが、詳しい場所までは…それにだんだん気配も弱まっています」


猿楽はそれを聞き


「弟たちがやばいってことか?早く助けなきゃ」


エンマも


「ここにはたいして食料もないだろうからな…早く見つけてあげないと」


シルフも悲しい顔で


「手がかりがあれば良いのですが」


猿楽が閃いたように


「走り回って叫んでみるか!」


エンマがツッコむ


「却下!体力の無駄遣いだし、魔物を引き寄せるだけだ!」


猿楽は悩みながら


「わかってるけどさ…どうすれば良いんだ?」


猿楽達は行き詰まっていた…


その時星助のお腹が鳴る


「プギ〜」


猿楽は星助を撫でながら


「とりあえずなんか食べるか!」


エンマは準備を進める


シルフは辺りを見回し、弟達を探し続ける


「星助、俺もお腹空いたし、そんな顔するなよ」


星助が申し訳なさそうにしてるのを猿楽が慰める


「ごめんな、今はこの木の実しか、用意できない」


エンマは多めに取っておいた木の実を星助にあげる


「プギ!」


星助は少し食べたところで、みんなの分が無いことに気づき、猿楽たちにもあげようとする


猿楽はそれをみて


「ありがとう、でも大丈夫だから星助が食べな」


エンマも


「おいらもまだお腹空いてないから大丈夫だ」


弟達を探し続けているシルフにも持っていく星助


「大丈夫ですよ、星助、あなたが食べてください」


みんなに断れてしまい申し訳なさそうにしている星助


「プギ…」


猿楽が星助を優しく撫でる


「プギぎ…」


猿楽は星助を撫でながらウトウトし始める


エンマもどうしたらいいか考えながらウトウトし始める


シルフは集中して探し続けるが、ゴールの無い探索に集中が切れかけている


そんな周りの様子を見た星助は木の実をガツガツ食べ完食し、シルフの横に立つ


「手伝ってくれるのですか?」


シルフは少し笑顔で言い、星助は凛々しい顔で答える


「ぷぎ!」


今までとは違う鳴き声ではない星助の声に驚くシルフ


「星助、今話しましたか?」


星助はシルフの方をみて


「ぷギギ」


シルフはそれを聞き


「私の名前でしょうか?シ、ル、フです。言えますか?」


星助は繰り返すように


「ぷ…ぎ…フ」


シルフは教えるように


「すごいです!“シ“」


星助はシルフの後に続いて


「ぎ…き…し…シ」


シルフは嬉しそうに


「そうです!そうです!次は“ル“」


星助も嬉しそうに


「ぷ…う…ル」


シルフはウトウトしていた猿楽達に声をかける


「マスター!エンマ!」


猿楽とエンマはびっくりして飛び起きる


猿楽「わーーー!!ごめん!!」


エンマ「敵か!!!!!」


辺りを見回す二人、そんな二人にシルフが


「違います!星助が!」


二人は星助を見る


「シ…ルフ…シルフ…シルフ!」


星助がはっきりとシルフの名前を言う


猿楽が星助に抱きつき


「おーーー!!次は俺!ま、し、ら!」


星助は繰り返すように


「ま、し、ら!」


猿楽は嬉しそう、星助も嬉しそう


エンマも物欲しそうにしている


「エンマ!!」


星助は自分の意思でエンマの名前を呼ぶ


「おいらの名前も!言葉を覚えたのか!?」


星助はゆっくりと話す


「ボクも何かしたい」


猿楽は星助をくしゃくしゃに撫でながら


「もう言葉を覚えるなんて、それだけで俺たちの元気が出たから星助大活躍だぞ!」


星助は猿楽にグニョグニョされながら嬉しそうに


「ボク、魔力わかる」


星助の言葉にワイワイしていた三人の動きが止まる


「大きい魔力感じる、あっち」


星助は指を指す


三人はびっくりして同時に


「えーーーーーー!!!」

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