ノラ
ハヌマーンのベッドで、僕は寝ていたのだが…。
夜中、ふと目が覚めた。
トイレに行って、ついでにイザベラと交信してブレーザーの様子を見てみた。
今のところ、なんの問題もないかな…。
と、門番のロックワームの視線にしてみると…。
夜の闇の中、目を光らせた、でも人間らしき集団が、忍び寄ってくる。
その数は何十人という大集団だ。
僕は急いで服に着替え、夜間視というマジックをかけ、重力を操作する時計で空中に浮かび、シャーレの森に急いだ。
そこに集まっていたのは、どうやらノラのようだった。
どうも、僕の目を盗んで目印を付けていたようだ。
僕は迷ったが、直接、聞いてみることにした。
「君たち、
ここで何をしているの?」
ノラたちは、飛び上がって驚いたが、一人の中年男が前に出て、
「ウヌは魔王か?」
と、聞く。
僕は考えたが、こう答えた。
「いずれ魔王になる男だ」
ノラたちは、ざわつき、中年男が背後の集団を一喝して。
「ワレたちは、魔王を望むムレなり。
ウヌの力を確かめた上、ワレたちが信ずるにたる、と信じたならば、ワレたちはウヌの配下を望むナリ」
マリンがノラについて解説してくれた。
「彼らは元々は魔力を持っていなかったためマイラから追われた人と、その子孫だよ。
ドクターマーヴェは、工事に彼らの手を借り、その代わりに、今、彼らが使っているような、簡単な電気器具を与えたんだ。
彼らは、ドクターマーヴェを初代魔王で、自分達は代々魔王に仕える眷族であり、魔王が自分達を救済する、と信じているんだ」
いやぁ…。
ボッチのわりに守護やら配下やらは、出てきてしまったようだが…。
「いずれ、僕が魔王になった時には、君らの手も借りると思う。
今は、町に知られないように、ここには来ないで欲しい」
とお願いした。




