表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記憶喪失のボッチ冒険者  作者: 六青ゆーせー
6/836

僕は倒れた

「うわあぁぁ!」


まるで別の生き物だ!


はしPは、おぞましい程、大きく口を開け、殆んど顎のバケモノとなって、四脚獣のように手足を使い、僕に噛みつくべく大地を跳んだ!


驚いた僕は、思わず逃げそうになったが、慌てながらもスリングショットを撃ち込んだ。


あらかじめ弾を選び、ワイヤーを持っていたために、最後の一歩、踏み止まって、反撃ができたのだ。


精密動作720のおかげか、弾ははしP の額に命中した。


パン、


と、軽い音を残して、はしP は、弾け跳んだ。


僕は、噛みつき攻撃を用心して、プロテクトシールドのマジックを自分にかけた。


そして地面に落ちた、はしP の、高機能バトルスーツから覗いた首に飛びついた。


「スタンショック!」


僕はマジックを発動させた。


はしP が、仰け反り、空中に弾けた。


だが、今の僕のパワーは780だ。


僕ははしP の首を掴んだまま、背中に回り、裸締めの形に持ち込んだ。

もちろんスタンショックは続けている。


高機能バトルスーツには防電気機能もついているので、素肌の部分に触り続けないとスタンショックが途切れてしまう。

裸締めにしたまま、僕はデバイスに言った。


「3分、カウント開始…」


空中に3:00と数字が浮かび、1秒づつ減っていく。


はしPは暴れた。


物凄い力だ。


パワー721と出ていたが、僕は780のはずなのに、体ごと振り回されてしまう。


地面に叩きつけられ、同時にはしPの首を締め上げている腕を握り締め、力で剥ぎ取りにかかる。


僕は夢中で締め続けた。


やがて、はしPが、ぐわぁ、と叫んだ。


そして、凄い力で腕をねじってきた。

雑巾を絞るように、僕の裸の腕をねじるのだ。


痛い…。


が、プロテクトシールドのおかげもあって、僕は我慢した。


空中の数字が、0:00で止まった。


そのあとも、たぶんマイナス1:00ぐらいになるまで、僕はスタンショックをかけ続けた。


はしPは、動きを止めていた。


僕は、しかし状態確認のマジックをかけた。


ーー死亡ーー


だが、カンセンシャである以上、死亡状態だからといって、安心はできない。


「ウィルスは?」


状態確認のマジック発動時には、こういう質問もできる。


ーー体内ウィルス、死滅ーー


はぁ…。


僕は、荒野に倒れた…。


疲れた…。

そして、凄い怖かった…。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ