虫喰い
とにかく三人は、昨夜から何も食べていなかったので、旨そうにエビマンゲツを食べ始めた。
「ウラガスミも食えよ!
高級食材なんだぞ!」
エビマンゲツは一匹千円で売れるが、どうやら加工して、大半は輸出するものらしく、マイラで食べてもソコソコの値段になる。
しかも、一皿の料理に使う量は、どう考えても何百グラムとかだろうから、確かに高級食材なのだ。
「そうそう。
特に、このーー。
エビマンゲツのミソは、ちょっと食べられないよ」
リヌは、どうやら鍋の仕上げに、黒々と光っているミソを入れるつもりらしい。
ちょっと、これは、かなりグロい。
そもそも虫を食べるというのが、二一世紀の日本から来た僕には、物凄い抵抗があるのに、そのミソは…。
「あ…、うん。
でも僕は、ハヌマーンで朝食を食べちゃったから…」
マクルたちは、特に気にしなかったらしく、そうか、滅多に食べられないのになぁ、
と、言いながら、もりもりとエビマンゲツを食べ始めた。
うわぁ…、エビマンゲツの足って、茹でると赤くなるんだなぁ…、カニかエビみたいに…。
人の腕と比べても遜色ない程太いので、まぁ元を知らなければ確かに美味かも知れないけど…。
それに食べられる寸前だった、とか、どう思っているのだろう?
腹一杯食べた三人は、残りをデバイスに保存し、一息ついた。
「なぁ、ウラガスミ。
ギルドに一緒に行ってくれるならさぁ、その前に、イザベラの廃墟に行かないか?
俺、一層の奥がどうなっているのか、一度みたかったんだ」
マクルの言葉に、僕も頷いた。
元々、コフィたちと行くつもりだったのだし、イザベラの廃墟は、僕も、とっても楽しみにしていたのだ。




