新しい朝が来て
僕は、だいぶ眠くなってきたので、マクルたちの家から宿に帰る事にした。
「えっと、まだ、こっちの世界の事とか、判らない事が多いんだ。
また、来てもいいかな?」
「もちろんよ。
いつでも遊びに来て」
リナにも言われ、僕は油坂通りを後にした。
しかし、今までコフィたちや、キャンパさんに言われていたのと違う話に、僕は、混乱していた。
眠くならなきゃ、もっと色々、聞きたい事もあったのに…。
思いながら宿に帰り、シャワーだけ浴びて、すぐ寝た。
そして翌日。
僕は一人で、ドゥーム川まで歩いた。河岸に、コフィとトムトムが待っていた。
僕は考えたのだが…。
マクルたちの事は、言わないことにした。
まず、彼らの考えを、ちゃんと聴く必要がある。
「おはよう、コフィ、トムトム」
僕は、いたって上機嫌に挨拶をした。
「あなたねー。
今、何時だと思ってんの?」
僕はデバイスを見た。
「ちょうど九時三十分だけど?」
なにか怒っているのかな?
「朝イチの待ち合わせ、って言ったら、日の出に町を出るのが常識ってモンでしょうが!」
僕はビックリした。
「えー、
僕の世界じゃあ、朝七時に起きて、シャワーを浴びて朝御飯を食べて来るのが、当たり前だったよ?」
コフィは、緑色の髪を乱暴に掻き上げて、怒りを撒き散らしていたが、
「でも、君たちって、前にも僕のような空間移動者と会ってるんだよね?」
と、聞くと、固まった。




