家族の真相
「えー、デバイスって、老人の人が作っているの?」
意外な話に、僕は思わず、大きな声を出してしまった。
「そうよ。
五十を過ぎた老人は、町を出てカテドラルに行くの。
そこは衣食住が完備された安全で平和な環境が整っていて、私たちも七月のハレーイヤーには祖父と母に会いにカテドラルに行くのよ」
「デバイスって、凄く魔法的に高度なものでしょ、
専門のエンジニアみたいな人がいるのか、と思っていたよ!」
「マジックを使う人は、別にいると思うけど、祖父や母は、そのお手伝いをしている、と言っていたわ」
リナは、コフィよりも黒っぽい緑の、長い髪を、さっ、と掻き上げた。
形の良い、細い耳が深緑の間から覗き、パラパラと髪が耳を隠していった。
カテドラルは、このピラミッド型の町の後ろに建つ、広大なビルで、大きさは町の四分の一ぐらいある。
高さは、ほぼ平屋ぐらいなので、あまり目立たないが、町と同じように、広い堀で守られている。
「じゃあ、年寄りがいないって言うのは、そういう訳なんだ」
僕は、コフィとトムトムに聞いた話を、三人にしてみた。
「俺の両親は、俺が十二のときにモンスターにやられて死んだぜ」
マクルは言った。
「僕らの父も冒険者だったけど、イザベラの廃墟の地下七層で落盤事故にあって死んだんだよ。
だから僕ら兄弟はマクルの父さんが色々面倒を見てくれていたんだ」
「三人、いつも一緒だったから、今もこうして生活している、ってワケさ」
マクルは笑った。
「確かに死人は多いんだろうけど、歳の人が全然いないって訳じゃないぜ。
まぁ、仮に死んだとしても、子供は残せるんだけどな」
え、どういうこと、と聞くと。
「え、そうか、それも知らないのか」
ニカリ、とマクルは下半身を指して、
「ちょっと一発、パレスに保存してるんだよ」
えへへ、とマクルは笑い、僕は、なんだか赤面してしまった。




