爆発
毛ガニは、僕の背中を思いっきり踏みつけ、そのままスッ転んだ。
「おい、何、ドジ踏んでるんだよ!」
アシムは、二、三歩、僕の方に足を進めた。
今しか無かった。
バリア封印を、してからのサンドストーム。
アシムの体を金色の光が、円柱型に包み込んだ。
なにっ! と叫ぶアシムの前で、強力なサンドストームが、唸りを上げて渦を巻いた。
サンドストーム。
砂の、嵐だが、これは言うほど生易しいものでは無かった。
石の微粒子が、弾丸となり、無限に降り注ぎ続けるのだ。
アシムの顔が、グニャリと曲がった。
何か、紫色の液体が、吹き上がった。
赤いケフムが、空中に踊っていた。
そして。
どん、とバリア封印内で爆発が起こった。
僕は、マジックの発動を確認すると、起き上がって走った。
仲間の方に走りたかったが、それだと仲間の攻撃の弾導線に入ってしまう。
僕は、入り口の壁に走った。
それを見て、マクルたちは、銃を撃ちながら、ロビーに出てきた。
僕は、反転して、スリングショットで敵を撃った。
不意を突かれた敵は、ほんの数秒で全滅した。
僕たちは、扉を開けて、外に出た。
そこにも、外の門の周りに二、三十人の敵がいたが、もう、突破する以外はない。
僕は、ファィアーボルトというマジックを発動させた。
門が吹き飛び、周りの敵も、吹き飛んだ。
僕たちは、夜の闇の中に、飛び込んで行った。