デバイス
アシムは正面奥の大扉の前にいて、左右を12人が固めていたが、そのうち二人がアシムの指示で走り去った。
言葉は聞こえたが、口速な、組織内の決まり文句的な感じだったので、意味は判らなかった。
つまり、敵はアシムと10人になった。
赤いケフムのアシムと、緑のケフムが三人、後7人は、よく見る青いケフムだ。
多分、緑のケフムの三人がマジックキャストだと思う。
思いたい、だけかもしれないが…。
魔法検知が、今、現在、展開されているかどうか、は、魔法検知を僕も使えば判る。
魔法検知自体は、それほど消費コストも多くないので、僕は使ってみた。
アシムは、何かマジックを使っていたが、どうやら魔法検知ではない様子だ。
アシムのマジックポイントは、多分、一秒に5ポイントぐらいの感じで、どんどん消費されている。
これは相当に強い魔法だと判るが、どんな力か、までは解らない。
僕は、この世界の全ての魔法は知っていたが、よく判らない魔法も、実は多い。
21世紀だって、生きている全ての人間が、全法律を覚えている訳ではないし、医療知識も知っていないのと同じように、あまりに専門的な魔法は、いくらリストには載っていようが、わからないのだ。
例えば、僕の手に付いているデバイス。
これもマジックによって作り上げられているのだが、どう作ってあるのか、までは、さっぱり判らない。
イザベラの廃墟で取れる鉱石を使う、ぐらいは分かっているけど、その先までは理解していないのだ。
多分、アシムはサイボーグらしいので、デバイスのような、精密なマジックが、常に使われているのかもしれない。
他の10人は、今のどころ、何の魔法も使っていなかった。




