反則じゃ、ないですか?
あれ、完璧に胸を撃ったのにな、と思ったが、リヌが、
「ウラガスミ君、銃がショックモードのままじゃあ、奴には勝てない。
パワーコネクタを小ぐらいにするんだ」
ああ、そうか。
僕は、ZCのパワーを慌て切り替えた。
その間にも。
アシムは、じりじりと、僕らの方に近寄ってくる。
手が治ったマクルが剣を構えているものの、槍で勝てない相手にどうなるものではない。
リヌも投石しようと構えるが、距離が無さすぎる。
振りかぶっている内にアシムに切られてしまうだろう。
アシムが、一直線に跳び込んできた。
僕は、マジック電撃を撃った。
アシムは、確かに電撃を受けた。
受けたが、そのまま屈み、再び直進した。
え、耐電スーツ?
驚いだが、とにかく僕は、アシムの胸にレイガンを撃った。
どっ!
一瞬、赤く炎が広がり、アシムの胸に大きな穴が空いた。
うわぁ、小なのに、こんな威力か…。
ガシャンと倒れるアシムの横を抜け、僕たちは牢獄を出ようと走った。
「ウラガスミ君!」
リヌが、僕の横についた。
「見た?
今、アシムの胸から機械が見えたよ!」
「機械?」
「うん。
奴は、きっとサイボーグだ!」
え…、
サイボーグ、って言うと、あの、アニメや映画に出てくる、あれですか?
デバイスとか、都市のバリアとか、ちょっと21世紀よりは進歩した世界かなー、とは思っていたものの…。
そんなものまであるなんて、ちょっと反則臭くないですか?
僕は、角を曲がるとき、アシムを、ちら、と見た。
アシムは、ゆらり、と立ち上がりかけていた。




