1人が好きだから
マクルとリヌも、教団の敷地内のことは何も判らないらしい。
僕たちは、潜入、をかけて高い塀を見上げた。
リヌがロープを持っていたので、僕はジャンプのマジックで跳び上がった。
たが、教団の塀は、それでも届かない。
僕は、イチカバチか、ゲームのように2段跳びを試みた。
なんと、ジャンプの頂点で2段跳びが成功して、僕は塀の上に着地した。
自分でも驚くゲーム技で、僕はロープを下ろして2人を引き上げた。
塀の内側は、外の物々しい印象とは違い、粗末な小屋が建ち並び、信徒たちは細々と暮らしている様子だ。
この辺の一般信徒に尋問しても、何も判らなそうだったので、奥にそびえる石造りの城へ向かった。
正面の大きな扉には何人もの兵士が立っていたので通り過ぎて角を曲がると、道先に兵士が1人、立っていた。
さっさと尋問を使う。
「ああ、あの女か。
あれなら、地下の牢にいる」
僕たちは兵士に裏口を開けさせて、石造りの城、スピン聖堂の中に入った。
「凄げーなー。
やっぱりマジックキャストは必要だよなぁ!」
マクルは外交的で陽気だった。
「だけど、ウラガスミ君。
なんで1人で冒険してるの、こんなに強いのに?」
リヌの質問が胸に刺さる。
と…、友達、いないんです…、とは言えない。
「あ…、ああ、ちょっとレベルアップのためにね。
1人の方がレベルアップには良いからさ」
掠れた声で、僕は答えた。
地下の階段は、すぐ見つかった。
外の兵士が言った通りだったからだ。
そこは…。
驚く程広い、そして、沢山の人が捕らえられた、牢屋の迷宮だった。




