驚きの人身御供
僕が、潜入、を使った瞬間、僕の立っていた路地に眩しいサーチライトの光が差し込んできた。
2人の少年が、バタバタと走って来る。
この少年たちは冒険者に見える。
1人は胸アーマーを着ていたし、1人はバトルスーツの袖無し、ハーフパンツバージョンだ。
追っているのは、明らかに教団の連中だ。
ケフムという、顔の隠れる帽子を被って、ローブをまとっている。
スピン教団の連中は、顔を見られるのを嫌う。
これはユアン7神の1神カフが、顔、特に鼻から人体に入り、その人の行いを観察する役目があるためで、鼻を隠しているとカフの目を誤魔化せる、と信じられているため、らしいのだが、どうもスピン教団の暴力性をみるにつれ、単純にメンが割れないように、という気がしないでもない。
今も、2人の少年を追う10人近いスピン教団は、皆、自動小銃で武装していた。
10人のスピン教団信徒は、少年を取り囲んだ(同時に僕も取り囲まれてしまった)。
「小僧、もう逃げられないぞ!」
少年たちは唇を噛むが、
「リナを返せ!」
バトルスーツの少年が叫んだ。
「あの娘はフフィス様が気に入ったのだ。
諦めるのだな!」
「くっそう、殺人教団め!」
僕はビックリした。
てっきり、身分ある男が、女の子を自分のものにしよう、という話なのかと思ったら、生き死にの話になってきた。
「明朝には、少女の心臓は、フフィス様に捧げられるのだ!」
人身御供!
けっこう未来的な世界に見えていたのに?
僕は慌ててマジックを探した。
一定範囲の複数人に、ダメージを与えるマジック。
集団失神、があった!
僕は、急いでマジックを発動した。
しばらく旅行に行って来ます。
16日から再開しますので、よろしくお願いいたします。




