幸せと刺激
神様と名乗る男性は静かに語りかけてきた
「君の言う幸せは、偽物だよ」
「ハイ?」偽物ってなんだよ、意味わかんねーよ、何を言い出すんだ?
「君は、仕事終わりに幸せを感じると言った
君の幸せは、単なる刺激だよ!」
「刺激?」
なんだよ刺激って、またワケワカラン事を、この野郎は! 神様とは思えなくて、ただただ腹が立ってきた
「刺激ってなんですか? てか、貴方は本当に神様なんですか?」
だいぶ慣れてきた俺は神様を名乗る男性を威圧して言ってみた
「だから、神様だと言ってるじゃん」
とても面倒臭そうに男性は答えた
男性は静かに語りかけてきた
「君の言う幸せは刺激だよ、幸せと思っているものは全て刺激なんだ」
「人は刺激を感じる為に不幸を感じる事を望むんだ」
何を言ってるんだ、不幸を感じる事を望むだって?
「そんな訳無いでしよ! 皆んな幸せになりたいし、不幸になりたくないから、何かしら頑張って生きてるのに」当たり前のことを、男性に告げた、むしろ神様? 世間しらずの得体の知れないもの?に見えた
男性は呆れた顔をして、ため息混じりに語った
「あのさ〜、毎回、言う事なんだけど、君にも言っておくけど、幸せは今此処にある」
「幸せになるのに条件は必要ない」
「ハイ?」またワケワカラン、幸せの条件とか今此処に在る?
「そうですか、」とりあえず話しが長くなりそうな気がしたので、納得したフリをした
男性はジーっと見ている、なんか見透かされている、みたいだ
「質問良いかな?」
「どうぞ」なんだよ質問って?
「君は仕事終わりが幸せだと言った、なんで、仕事終わりが幸せなの?」
なんだよ、その質問は? 当たり前過ぎて、ワケワカラン、
「そりゃー、やっぱり職場で嫌がらせとか、嫌な事があったり、汗だくになって働いてるのが終わり、会社の外に出たら自由を感じるからかな」
その話しを静かに男性は聞いている
「そっかー色々大変なんだね?人間関係とか、肉体労働が!」
「そうなんですよ、意外と仕事をするって大変なんです、ただ、仕事するんじゃなくて、人間関係の方が気になるし」
「でも、仕事が終わってみると、幸せ感じるんだよね?」
なんだか、解ってるじゃん、此奴、てか神様というより、此奴になってきたな、
「そうです、解放感がありますね、幸せです」
「ほら、やっぱり刺激だよ、それは、」
又、刺激ってなんだよ、だから、刺激ってなに?
男性は静かに語りかけてきた
「君は、気づいてるかな? 」
「君の言う幸せ、君の思う幸せは、君の嫌いな事を体験した後に訪れるものだよね?」
「その幸せは、不幸が必要なんだよ、君は、幸せを感じる為に不幸を望んでいるんだよ」
「えっ!」なんのこと事だよ、不幸なんて望んでないし、幸せで居たいに決まってる
「君の思う幸せは、刺激そのものだよ、それも一瞬じゃないか、ほんのひと時の幸せ」
なんだよ、ひと時の幸せって、刺激とか、ワケワカランし、そういうもんだろ幸せって
なんだか頭がグラグラしてきた
「君には、知って欲しいんだ、ただ、気づいて欲しい」
なんのこと?、駄目だ、頭が痛、、意識が遠のく、、