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「...........」
あんなに、アグレッシブに前のめり気味だったマリィさんが、複雑な表情をしていた。
「ここのところ、殿下とルリ様の間がギクシャクしていたので、市場でのおふたりが気がかりだったものですから。
ナオ殿に、アルバン、あなたが、ルリ様の警護だったと聞いて、少し話を聞けないか、とお願いしたのです。
今、聞いた話は、ここだけのものにいたします」
俺も頷いた。
「そうして下さい。
俺も、黙っています。
ナオもな」
「もちろんだ」
と、ナオも同意を示して、頷いた。
「てっきり、殿下の片想いだとばかり思っていましたから、ね。
ルリ様の、気持ちの変化は、殿下にとっては
幸せなことで、安心しました。
これで、お世継ぎも、時を待たずしてもうけられると、さらに、いいのですが」
マリィさんの言葉に、つい、余計なひとことを付け加えてしまった。
「まぁ、殿下は、そのことについて、努力はするって言ってたけど。どうなんだろう。
ルリ様の愛の告白を、あれだけ、見事にスルーしていたからな。
お世継ぎは、まだ、ハードル高いかも、しれない」




