表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/120

警守 アルバンの気がかり

8ー1


領主夫妻がお忍びで、市場を訪ねることになり、格闘で警守団のなかでいちばんの腕を買われて、警守団のみんなに羨ましがられながら俺は貴妃であるルリ様の身辺警護の任にあたることになった。


「奥」で普段過ごしているルリ様を真近で見たのは、初めてだった。


ハイラル国との交渉会議最終日に、城内は男だけしかいないのが慣例なのに、それを破ってまで、殿下が手元に残した、その執心の新妻に、城内のものは、皆、興味津々だ。


あのときは、「奥」を厳重に警護するようにと命が下って、非番でのんびり過ごすつもりでいたのに、俺と同僚のフォンが城に急遽上がったんだった。


真近で見たルリ様は、しっとりとした艶のある豊かな黒髪を腰まで伸ばしていた。


まず、俺の目がいったのは、オビでは見たことがない、その珍しいが美しい髪だった。


そして肌理の細かい滑らかな雪のような色の白肌だ。


オビ人は薄い褐色の肌色だから、初めて目にしたルリ様の姿は、同じ人間とは、もうすでに感じられないくらいで、俺を釘付けにした。


切れ長の大きな瞳は、髪とおなじように黒味をおびた光を放ち、長い睫毛がその煌めいた双眸を縁取っていた。


こんなに美しい妻を貴妃にしたら、それは、手元から離したくなくなるのも無理はないだろう。


金環を授けたのに、逃げられても、それでも探し続けて、手に入れた殿下の気持ちも、男としてわからなくはなかった。


王位継承権をもっているのに、なかなか、貴妃を迎えようとしないから、実は、男色なんじゃないかなんて、とんでもない噂が城下で流れるたびに、城内で殿下の人柄を知るものたちは、ツッコミを入れた。


ーいやいや、男色じゃなくて、草食なんです、と。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ