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2ー10

瑠璃は、当初の計画が失敗に終わったことにがっかりはしたが、諦めはしなかった。


ブレスレットを換金できないのであれば、どんな、仕事でもいいから働くつもりだった。


だが、とりあえず、その日の宿を確保することにしたのだ。


野宿するつもりで、公園を探したが、日本のように、公園などは、その街にはなかった。


次に、思いついたのが、お寺か教会のような場所だった。


そして、その建物を見つけたのだ。


入り口から、なかを覗くと、静かで落ち着いた雰囲気が漂い、奥まった場所には、祭壇が設けられ、女性が跪いて熱心に祈る姿が見えた。


とりあえず、一泊でいいから、軒先だけでも貸してもらえるようにお願いしよう、と、入り口から入り、女性に近づいて行った。


瑠璃が近づくと、人の気配に気づいたのか、跪きながら、首だけ後ろにまわしてきた。


そして、瑠璃を確認すると、ゆっくり立ち上がり、瑠璃のほうに向かってきた。


質素だが清潔感のある服を身につけ、その頭から黒のヴェールを被った老女だった。


老女は、瑠璃よりも頭一つ分小さかった。


瑠璃のことを上から下まで見たあとに、瑠璃に視線を合わせ、微笑んだ。


瑠璃も、老女の優しい雰囲気に、ここなら、泊めてもらえるかも、と、思えた。


日本語と身振りで、困っていることを伝えると、老女は瑠璃の手をとり、うなづいた。


どうやら、助けてくれるようだ。


老女は、瑠璃がブレスレットをしていることに気づくと瑠璃の顔を驚いた顔で見た。なにか、問いたそうな表情だった。


しかし、頭を振ると、瑠璃の手を引き、敷地の奥にある古びた建物のなかに連れて行った。


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