表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/120

2ー8

逃げ出すことを決めたあと、瑠璃には、ある計画があった。


言葉も話せず、土地勘もないけれど、唯一、ここで生き延びる方法があるとしたら、お金を手にすることだろう。


瑠璃が唯一、カイラスに感謝したいのは、ここでどのくらいの価値になるのかわからないが、高価そうな金のブレスレットをくれたことだ。


さすがに、見るからに高そうなものだったから、元の持ち主に返すべきか悩んだが、瑠璃のファーストキスと瑠璃の大事なネックレスと等価交換ということにした。


ブレスレットをお金に替えるとしたら、ここにあるかわからないが、質屋か宝飾店を探さなければならない。


宿までの道すがらには、小さなお店しか見かけなかったから、なんとか、大きな街にたどりつきたかった。


カイラスを置き去りにした宿から、しばらく走って、後ろを振り返ってみた。


とりあえず、誰も瑠璃を追いかけてきそうな気配はなく、その場に力付きて膝をついた。


走りながら、おばあちゃんが、いつも、瑠璃を励ますときに言う言葉が頭に蘇っていた。


ーだいじょうぶ。

あんたは、ちょっとやそっとのことで折れ やしないよ。


そんな弱虫に、私は育てた覚えはない。


共働き家庭で、瑠璃の面倒は、瑠璃の母親よりも祖母がみていた。


ー人間、生きていれば、いいことも、いつか

あるよ。


本当に、生きていれば、いいことがあるのなら、ここで、生き延びなければ。


厳しいがやさしくもあったおばあちゃんに会いたくなって、瑠璃は嗚咽がとまらなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ