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カイラスを宿に残してきた。
当てもなく、暗闇のなかを、星明かりをたよりに進んだ。
カイラスは、追ってくる気がした。
どうして、瑠璃に固執しているのか、瑠璃には理解できなかった。
集落や、宿で見かけた現地人は、たいがいが
金髪碧眼だった。
初めて知り合いになった現地人1号は、濃い金髪だったが、碧眼ではなく、光りの加減で目も金色に見えた。
いろいろな現地人を観察して、カイラスの瞳と同じ色の人はいないことを知った。
また、たまに、金髪碧眼ではないものもいたが、瑠璃と同じ東洋系はいなかった。
カイラスと自分の関係はいったい、なんなのか。
それが、分かれば、カイラスが瑠璃に固執する理由がわかるような気がした。
でも...と、思い直した。
瑠璃は、カイラスから逃げたのだ。
そして、二度と会うこともないだろう。
いや、二度と会わない人だ。
瑠璃の黒歴史として、記憶の底に封印することにした。




