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1ー19

初めて女が自分の名を口にした。


カイラスも、女の名である「ルリ」を、女に続いて口にする。


「ルリ」


カイラスの身のうちに、たしかな満足をもって、その言葉が響いた。


ルリと目が合うと、カイラスの予想を裏切るかたちで、ルリが笑顔になった。


ルリが目覚めてから、泣き顏か怒り顏と、あきらかに不機嫌なようすしか目にしなかったので、まさか、笑顔を向けてくれるとは、思ってもいなかったのだ。


ルリがオビの言葉を理解できなくても、かまわなかった。


身のうちから、湧き上がる思いを口にした。


「お前はわたしのものだ。」


自分のうちにある、心地よいが荒々しい気持ちの昂ぶりは、カイラスが初めて経験するものだった。


なにをいわれているかわからないルリは、懸命に理解しようとカイラスの顔を見ていた。


カイラスも、満足した笑顔を、ルリにくれた。

ルリはカイラスの笑顔につられるように、また、微笑んだ。


カイラスは、その笑みを、新妻の賛同と受けとることにした。

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