表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/120

11ー3

マリィの切なげな胸のうちの告白に、ナオはふさわしい言葉が見つけられずに、黙るしかなかった。


また、ふたりの間をやるせない沈黙が横たわる。


「ナオ殿もお疲れでしょう。

花茶か香茶を、今、淹れますわね」


マリィが、ナオのために、花茶を差し出した。


ー家政務長のほうが、大変な一日だったはずなのに。


女性の身でありながら、ハイラル国王太子に対峙し、貴妃を護り抜いた。


バルク・ロザが全幅の信頼を置くマリィに、ナオは敬意を抱かずにはいられなかった。


そんなマリィの顔をじっと見ていたら、「ナオ殿?私の顔になにかついてまして?」


とナオにマリィが聞いてきたので、ナオは慌てて「いえ、何にも...。お茶が美味しいなぁ」と応えた。


マリィが淹れるお茶は、その時々で、温度や濃さなど微妙な加減がされていて、身体だけでなく、心にまで沁みるようなものだった。


ナオは、マリィが良く人を観察し、体調から気分まで把握した上で、お茶を淹れていることに気がついたときの感動を今でも覚えている。


ーなんて、心温かいひとなのだろう。

くれる笑顔そのままに、一緒にいると、なぜか自分も笑顔になれた。


マリィに対する敬意は、いつしか、特別な感情となり、ナオの胸の内に根を降ろしていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ