表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Elysion Online  作者: 乾 碧
3章
59/60

似て非なる世界 #2

「本当だよなぁ…………」

ジェーニィも、ベットに身体を預ける。ミキに近づきすぎないように。ある程度の距離を開けて。

この部屋の天井に付けられている蛍光灯の光に、ジェーニィは自分の手を透かしてみる。現実の世界と同じように、血管が浮き出てみえる。

きゅるるるるる。

可愛らしい音が鳴り響いたかと思うと、ミキが顔を赤くしてばさっと飛び起きた。

「き、聞こえた………………? 」

「当たり前だ。あの音で聞こえない方がおかしい」

「恥ずかしいなぁ……。もぅ…………」

まだ顔を赤らめたままのミキは、自分のお腹をさする。そんなミキを見ていると、ジェーニィまでお腹が減ってくる。

「ここの世界が午後8時前だから、あっちではそろそろ晩飯の時間か」

「うん。そだね」

ミキはまだはずかしそうにしている。あんな大きな音を聞かれたのだ。たとえ仮の世界だといえ、その恥ずかしさに変わりはない。

「ミクとルースが戻ってきたら落ちる? 」

「そうだな……。飯が出来上がるまでにはやめないと。準備しないといけねぇから」

「手伝ってるんだ。毎日? 」

「うん。毎日」

ミキは素直に感心した。ミキだって手伝うことはあるけれど、それは気が向いた時だけ。母さんに無理矢理手伝わされた時だけ。

「すごいねぇ。ジェーニィ」

「なんかもう、癖になってるからな。母さんだって俺がやるの待ってるくらいだし」

「あはは。そうなんだ」

ジェーニィも身体を起こす。もうすぐ、二人も戻ってくるだろう。

ミキはベットから離れ、近くの窓まで歩く。

一面が窓になっているから、向こうの景色が見える。景色といっても、建物ばかり、無数の光が見える。

「んんんーっ。はぁー」

窓に映った自分の姿を見ながら、ミキは身体を伸ばす。客観的に自分の姿を見る。

「やっぱりちっちゃいなぁ……」

自分の姿を見て、ミキは改めて思う。

「いやなのか? 」

「嫌ってわけじゃないよ? 昨日結構走り回ったりしてこの身体にも慣れたし、ちっちゃいのは凄い楽だよ? でもさ、現実に戻った時にちょっと違和感があるんだよ。あ、違和感といっても、ほんと、そんなに気にならないレベルなんだけどね」

「まぁ、分からなくはないが」

友好数字(アミカブルナンバー)の悪戯】があるのを分かっていて、現実の自分とは違う姿を体験したくて、ミキは、美樹(みき)はこの【Elysion Online】を買った節がある。一番の目的は、ミクと、拓斗(たくと)とすることだけれど。

「俺は結構今のミキの姿…………、良いと思うけどな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ