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Elysion Online  作者: 乾 碧
3章
58/60

似て非なる世界 #1

「ねぇ、ジェーニィ? 」

ミクがお風呂に入って身体を洗っていて、ルースはそれに付き添っている。ダブルベットがある部屋に残されたミキとジェーニィは、のんびり気儘に2人を待っていた。

「どうしたんだ? ミキ」

「ジェーニィは現実(リアル)は身長高い方? 」

「いいや、これと変わらない。161くらい。こっちじゃ獣人(ビースト)だから、ちょっと伸びた感じはするけどな」

「そんなに私と身長変わらないんだ」

「え…………。そうなのか」

「なに? そのリアクション? 」

落ち込んだかのようなアクションをジェーニィがとったので、ミキは気になってしまう。

「いや……。やっぱり、俺って身長低いなぁって思ってさ」

「そんなに気にすること? 」

女の子としては身長の高いほうのミキではあるが、ミキはそんなことを気にしたことがなかった。気にしても仕方のないことだから。高いことを悔やんだとしても、縮むことはないのだから。

「男だしな……。高いほうがいいだろ」

「まぁ、そうかもしれないけど…………。あ、で、ジェーニィは高校生? 」

「いや、中2だけど? 」

「へ? そうなんだ。年下だったんだぁ。私は高2なんだよー」

同学年か、年上だと思っていた。まぁ、敬語は使ってないけれど。

「え………あ………………、つい……」

「この姿はちっちゃいからね。間違えるのも無理ないよ。あ、敬語は使わないでね? 」

「お、おぅ………………」

ジェーニィの新たな一面。年下だとは思っていなかった。本当に。

「ジェーニィ頼りになるから。でも中2かぁ…………」

自分が中2の時、何をしていただろうか。少なくとも、今みたいにそんなにゲームにはまってはいなかった。やっていたことにはやっていたけれど。

本格的にゲームをやり始めたのは、ミクに、拓斗(たくと)と会ってから。このゲームだって、勧めてくれたのは拓斗だ。

「頼りになる? そうかな。そわなこと言われたことないけど」

「そうなの? 私はそう感じたよ? 今日だって先導してくれたし」

「それは一回来たことがあるからだ。それだけだ」

「そう? 」

「そう」

ミキはどさっとベットに倒れ込む。ダブルベットではあるが、使っているのは左側にあるやつだけ。

「不思議だよねぇ。本当に」

「何がだ? 」

「この世界だよ。このゲームの世界」

「あぁ、なるほど…………」

「不思議に思うでしょ? ジェーニィも」

「それは、な」

不思議なことばかりだ。新鮮なことばかりだ。驚かされることばかりだ。

「凄いよね。感覚も全部あるわけだし、見えるものも全部ホンモノみたいだしさ。これが仮の世界だとは思えないよ」

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